明日も空は青く綺麗で[きっくん]

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うえぇぇ

実況のデータが消えてたらしく
朝早くFBから目覚まし電話されて
腹立つわ〜〜〜朝早くから、しかもアイツの声で起きるんだぞ。

しんどい。

まぁそんなわけで、FBの家に実況撮りに行く
はずだったんだけど。



女の人が蹲ってる

いやいやホラーじゃないんだから。
でもこんな朝早くから路上で蹲るのも普通じゃないし。


それに、なんとなく放っておけなくて。

「…どうしたの」
しゃがんで、相手の目線に合わせる。

よくその人を見ると、服は薄くて所々破れて汚れていて。

その人は、ビクッと肩を揺らしてから、恐る恐る上を見上げる。
ばっちり目が合うと、また大袈裟にビクッと肩を揺らした。
ほんのりと目が腫れている。

小動物みたい。

そんな事を呑気に考えていると、彼女の口が開いた。

『……たす、け、て』

掠れていて、聞き取りづらいけど。
確かにそう言った。

「…え」

彼女はそれだけ口にすると、魂が抜けた様に崩れ落ちた。



「ぇええええ!?ちょ、大丈夫?生きてる?助けるから起きてぇえええｯ!?」

パニックになりながらも、彼女の様子を伺う。
熱とかは無さそう。
ただ、何かに怯えているような、そんな様子。

恐怖と、悲しみに満ちた瞳だった。



「…しょうがないか」

そう呟いてから、俺は彼女を抱き上げ、小走りで家に帰った。

FBごめん、実況はまたにしてくれ。


事情は分かんないけど、この子を助けたい。
そんな思いが何処かで芽生えていた。

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