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ガラガラと音を立てて扉を開ける。


[お、来たA]

「あー!!!!Aー!!!!フジが兄貴とか聞いてねぇぞー!!!!」

『え、あ、ごめん??』

きっくんが車椅子に座っていて、お兄ちゃんがそれを押そうとしている状況。
あれ、此処でリハビリするの?

お兄ちゃんの部屋だよねここ。

[A〜、きっくんをとりあえずホールまで連れてって〜
俺じゃ嫌だってさっきから煩いの〜]

あ、ここでは流石にやらないですよね。

『んー、分かった。きっくん、私なら良い?』

きっくんはこくこくと頷いて満足そう。
子供みたいで可愛い。

[俺は先に行って準備してるから。ゆっくりでお願いね、きっくんの足デリケートだから]

『はーい!!』

ゆっくり押しながら、きっくんと少し会話をする。


「ねぇA」

『んー?』

「あのさ、…………やっぱ何でもねぇや」

『そう?なんか困ってる事あったら言ってね?』

「ん、ありがと」

えへへ、と笑うきっくん。
その表情は、私には見えないけど、幸せそうな笑顔だと思う。



もう少しでホールに着く、という所で、またきっくんが口を開く。


「Aはさ、今の…動けないし、お前に何も出来ない俺の事…今でも好き…?」


少し、暗い声。

震えていて、自信なさげで。


優しくきっくんを撫でる。

『うん、大好き。どんなきっくんも、私は大好きだよ。きっくんを嫌いになる事なんて有り得ないもん!!!!』


そう言うと、きっくんはくるっ振り返る。

そして、微笑みながら。


「ありがと、俺はAの事愛してるし」

それだけ言って、きっくんはまた前を見た。



とくん、と胸がなる。

(あぁ、この人が好きだ)

そう感じながら、私はホールに足を踏み入れた。

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設定タグ:MSSP , 実況者 , きっくん   
作品ジャンル:恋愛
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ふらっち(プロフ) - うずらさん» 両思いやんクソうれぴよ。ピブー( ˇωˇ ) (2017年7月10日 19時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ふらっちさん» 両思いだ(´・ω・`)やった(´・ω・`)(謎のテンション) (2017年7月10日 18時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - うずらさん» ありがとうございます…( ˇωˇ )お友達なりましょ…??( ˇωˇ )好きです…( ˇωˇ ) (2017年7月10日 15時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - めっさ面白い……(´・ω・`)作者さんとお友達になりたい(´・ω・`)すき(´・ω・`) (2017年7月10日 9時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - なーやさん» 読んで下さったんですか!?ありがとうございます…!!更新頑張りますね!! (2017年3月27日 16時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふらっち | 作成日時:2017年3月22日 18時

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