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…私、Aは今大変悩んでいます。

FBと色々話したのね、外で。

FBからは、本当の事言わなきゃ、Aちゃんもきっくんにも負担がかかると思う。
って言われました。

それで、意を決してきっくんの病室の前まで来たんだよ。

そこまでは良いじゃん?
私偉いじゃん?良い子じゃん?



家に帰るまでが運動会状態。

扉開けなきゃ意味無いよね、そうだよね。


『…よ、よぉし…ッ』

扉に手をかけ、少しだけ開ける。
チラッと中を覗く。

きっくんが寝てる。

少しホッとし、音を出来るだけ立てないように中に入り、扉を閉める。


椅子を使わず、きっくんの顔が見える所まで行き、床にすとん、と座る。


きっくんの頬に涙の跡があるのに違和感を覚える。
まだ新しい…?
さっきまで泣いてた…とか?


ズキン、と心が痛む。

何故か、これ以上いると、彼自身が私に見せたくない顔を見てしまう気がして。


スッと立ち上がり、きっくんの側から離れようときっくんに背を向けた。

時に


『わ…!?』

ぐいっと後ろに引っ張られてバランスを崩す。

…?
"引っ張られて"?

ベッドに倒れこむ。

それで目の前には



「んふふ、おはよう」

きっくん。



『へぁ!?おはよう…!?』

「そんな驚かないでよw」


あれ、きっくん

戻った…?


「ねぇAちゃん」


…戻った訳じゃなさそう

『ん?何?』


顔に少しきっくんの髪が当たってくすぐったい。
少し笑いながら返事をする。

「えおえおにね、聞いたの」

『…へ?』


訳が分からず、きっくんを見つめる。

「俺らの関係って言えば…分かる?」

息が止まる。

『…う、ん』

彼に心配かけただろうか。
迷惑になっただろうか。

ゆっくり体制を取り直すと、体が温もりに包まれる。

『…きっくん…?』

きっくんが優しく私を包み込む。
頭をグッと手で抑えられる。

…手は大丈夫なのきっくん。

「何で言わなかったの…」

低い、きっくんの声。

グッと腕に力が入る。
…怒ってる…?

「負担とか、俺の心配は良いからさ…言えよ…ッ」

『あ、えと』

「ごめん、…A、しんどかっただろ?」

少し震えた声。
掠れた、弱々しい声。

『大、丈夫…、ごめんね』


懐かしい様で、安心する声。

これは、本当に?


「…ただいま」


ポロポロとまた涙が溢れる。

『おかえり…!!』

ぎゅっと彼を抱きしめ返すと

彼は、ふふっ、と幸せそうに笑った。

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設定タグ:MSSP , 実況者 , きっくん   
作品ジャンル:恋愛
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ふらっち(プロフ) - うずらさん» 両思いやんクソうれぴよ。ピブー( ˇωˇ ) (2017年7月10日 19時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ふらっちさん» 両思いだ(´・ω・`)やった(´・ω・`)(謎のテンション) (2017年7月10日 18時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - うずらさん» ありがとうございます…( ˇωˇ )お友達なりましょ…??( ˇωˇ )好きです…( ˇωˇ ) (2017年7月10日 15時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - めっさ面白い……(´・ω・`)作者さんとお友達になりたい(´・ω・`)すき(´・ω・`) (2017年7月10日 9時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - なーやさん» 読んで下さったんですか!?ありがとうございます…!!更新頑張りますね!! (2017年3月27日 16時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふらっち | 作成日時:2017年3月22日 18時

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