招集 ページ4
｢A、腕の調子はどうだ？｣
『悪くはないよ、たまに少し違和感はあるけどね。コールソン』
〈腕〉を取り付けたあと、フューリーは長官の仕事に、私の世話係…の様な担当はフィル・コールソンという人物が引き継ぐ事になった。
フューリーとは昔からの仲らしい。
『そういえばコールソン、何処か行ってたよね？』
ふと、私は思っていた事を口にした。
昨晩ジェットに乗り込む姿を見掛けていたからだ。
私からそう聞かれると、コールソンは露骨に笑みを浮かべる。
｢迎えに行ってたんだ、昔から憧れていたヒーローをね｣
『…へえ？随分嬉しそうな顔するじゃないか、よっぽど好きらしいと見て取れる』
｢まあ、あながち間違いではないな｣
口元を軽く撫でながら苦笑を浮かべるコールソン。
『で、その憧れのヒーローってのは誰の事？』
｢資料でも見ただろ？私の憧れはキャプテン・アメリカさ｣
『…ああ、あの第二次世界大戦の英雄か』
言われてみれば見た気がする。
『あれ、じゃあ今日会う事になってる？』
｢言ってなかったか？｣
『えっと…頭に記録していた日と違ってたかな』
｢それはAの責任だな｣
…確かに、日が違うのは私の責任だ。
それは反省しないといけない。
ただ、こちらに来てからどうも頭の働きが鈍い気がする。
ストレスのせいだろうか。
『じゃあコールソンが私の所に来たのは、呼んでこいって言われたから？』
｢その通りだ、ナターシャが手を離せないからな｣
『…通りでナターシャが来ないわけだった』
いつもは用がある時はナターシャが私を呼び出しに来る。
女同士だから…という事もあるが、何かとナターシャは私を気にかける。
保護者か？と思うくらいに。
さて余談はここまでにして、とりあえず準備くらいしないと。
『着替えて行くから、コールソン先に戻ってていいよ』
｢じゃあ、お言葉に甘えて｣
コールソンはそう言葉を残すと、私の部屋から出て行った。
『……今日か、まさかの今日だったのか』
項垂れる私だったが、状況は変わらない。
S.H.I.E.L.D.が招集したヒーロー達…。
私はその中の一員になってしまうのかと、今更後悔しても遅いか。
トレーニング用の服から着替えてる中、私はそう考え込むのだった。
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ゆず招き猫(プロフ) - まべさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね…！！ (2019年7月8日 21時) (
レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
まべ - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: c2b967cffd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2019年6月2日 21時
