集結 ページ21
『…あれのどこが愉快な仲間なんだ』
思わず呟いてしまったのは言うまでもなく。
ソーはハンマーを構え、ナターシャも私と同じく少し呆れていた。
アイアンマンが低く飛び、飛行物体を地面になぞらせる様に飛ぶ。
蛇が向かってくる様に、それは徐々に近付いてくる。
何の躊躇もなく、バナーは向かってくる方向に歩き出したが、その背中からキャプテンが声を掛ける。
｢今なら思いっきり怒ってもいいぞ｣
そう言うとバナーは振り返った。
顔には笑みを浮かべている。
｢僕の秘密を教えようか｣
一度迫り来る目の前の敵を見据え、もう一度振り返る。
｢何時も怒ってる｣
それと同時に、バナーの服が裂け肉体が緑に変色していく。
背は倍に伸び、ハルクが姿を現した。
拳を握り、正面から殴る。
殴られた飛行物体の身体が上に上がり、完全に急ブレーキを掛けられた状態になった。
[そのまま]
上からアイアンマンが小型のミサイルを撃ち込む。
瞬時に爆発し、敵は尻尾からばらばらになって下の道路へ転げ落ちた。
すると、ビルの壁を這っていた敵が咆哮する。
威嚇する様に、ハルクも咆哮した。
バートンが弓を構え、ソーもハンマーを構える。
ナターシャも銃を持ち、キャプテンは盾を構えた。
アイアンマンが降り立ち、私は仕舞っていた槍を取り出した。
アベンジャーズが初めて集結した、その時だった。
空に空いた穴からまた、あの飛行物体が降りてきたのである。
｢どうする、キャプテン｣
アイアンマンが聞くと、キャプテンはそれぞれに指示を出した。
｢いいか、皆。通路が塞がるまで敵を押し止めろ。
バートン、屋上に行って上から見張れ。敵の位置を知らせろ。
スターク、君は外側だ。3ブロックから外に出た奴は押し戻すか灰にしてやれ｣
｢運んでくれ｣
｢ああ、飛ばすぞ。落ちるな｣
キャプテンの指示を聞くと、バートンとアイアンマンはすぐさま移動した。
｢ソー、あの通路を頼む。出てくる奴らを、君の雷で痺れさせてやれ。
ナターシャとAは僕とここで戦闘を続ける。
ハルク｣
全員に指示を出し終えると、キャプテンは最後にハルクへと声を掛けた。
呼ばれたハルクはキャプテンを見る。
｢暴れろ｣
と指示を出すと、ハルクは笑い、強靭的な脚力でビルに飛び上がった。
『流石キャプテン、指示の出し方もスムーズかつ適格だな』
｢それで、チームの力を引き出すまでさ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず招き猫(プロフ) - まべさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね…！！ (2019年7月8日 21時) (
レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
まべ - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: c2b967cffd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2019年6月2日 21時
