帰還 ページ11
S.H.I.E.L.D.に帰還した。
無事ロキも連れ戻し、もう一人の神も同行してきた。
その神はソーという名の雷神らしい。
こっそりキャプテンに聞いておいた。
個人的ではあるが、やはり神というか存在には少し抵抗感が湧いてしまう。
帰還後は全員コックピットに集まった。
ただ私は別、腕の事についてアイアンマン…トニー・スタークから問いただされていた。
｢で、もう一度聞くが…何で君がそれを付けてる？｣
『あれ、私詳しく言ってなかったっけ』
｢さらりとした事しか耳にしてないぞ｣
どうやら誤魔化しも効かないらしい。
フューリーから作る際に言われなかったのだろうか。
｢彼女、事故で腕を無くしたらしいけど｣
私達がいる部屋に口を挟んで助言をしたバナー。
助かる。実に助かる助言だ。
｢腕無くしたからって言ってわざわざこんな物作れってフューリーが言ったのか？僕に？｣
しかも彼女の？なんて付け加える。
何だか不機嫌にも取れる発言だった。
『…私が付けてたら嫌？』
そう聞くと、トニー・スタークはいや、と口を開く。
｢そういう訳じゃない、不服だ。納得がいかない｣
その後、トニー・スタークはぶつぶつと言うばかりで私が声を掛けても何も言葉は返してくれなかった。
バナーに視線を送っても肩をすくめるだけ。
多分私は用済みなんだろうと思い、気付かれないようそそくさとその場から立ち退いた。
＊＊
No side
｢彼女の事、心配してるのかい。君は｣
Aが出て行ったのを見計らって、バナーはスタークに聞いた。
スタークはため息を漏らして眉間のしわを抑える。
｢…僕以外に、あのアーマーはあまり着けて欲しくなかったんだ｣
重々しく口を開く。
｢彼女に僕の様な重荷を背負って欲しくはないからな｣
恐らく彼は、バナーが言う様に心配しているのだろう。
何時か自分と同じ道を行くのではないかと案じて。
｢…大丈夫だと思うよ｣
バナーは機会を操作しながらそう告げる。
｢Aはまだ会って日も浅いけど…彼女なら大丈夫だろうさ｣
確信はない。
でも大丈夫だと思っていたい。
バナーはそう考えていた。
スタークは未だ額に眉を寄せているが…今はバナーの考えに賛同しようと、自分にそう言い聞かせた。
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ゆず招き猫(プロフ) - まべさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね…！！ (2019年7月8日 21時) (
レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
まべ - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: c2b967cffd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2019年6月2日 21時
