青い不死鳥と朱い不死鳥《ONE PIECE》Ⅲ (ページ27)

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集中ページ27

｢お前如きにわしが負けるはずなかろう！！｣

『やってみねぇと分かんねぇだろ？…爺さん』

構える。

拳は…駄目だな、そうするように見せかけて置いて足で攻めよう。

下手をすれば骨が折れそうだが。

｢ぬゥん！！！｣

拳が頬をかすめる。

体格差で劣るとはいえ躱すのには問題ない。

避ければ地面は抉れ、砕かれる。

全く容赦なしか。

『女を拳で殴るか、酷でェ爺だ』

｢海賊に女も何もあるかァ！！｣

『あァ…そうだったなァッ！！』

ドゴォッ！！

迫る拳を躱して足を振り被り、腹へ一撃を食らわす。

入った、確実に。

武装も纏ったからそれなりにダメージは

ガシッ！

『？！』

｢ぬるゥいッ！！｣

空中に、足を掴まれ勢いよく投げ出される。

『くッ…！！』

咄嗟に翼を纏って飛ばされた威力は抑えた。

｢フンッ！女の鳥相手に負けるようなわしではないわ！！｣

面白ェ…だったら。

｢ウウッ…！！クソッタレ…！！｣

ベチャ！！

親父殿が、血を吐き膝を着いた。

…！！

しまった、あれが。あれが不死鳥の言っていた。

『チッ…！』

すかさず親父殿の元へ飛ぶ。

追っ手はない。

不死鳥も鉱石殿も気づいている。

だが2人共大将に足留めを食らって動けるのは俺しかいない。

マグマを手に纏ったアイツが親父殿に迫る。

させない、絶対に。

滑空して間に入り込む。

翼で耐えれるか。最大の熱を纏って翼を広げた。

ジュワァッ！！！

『……ッ！！』

大丈夫、耐えれる。耐えてやる。

｢スザクーー！！｣

コックが叫ぶ。

ああうるせェ、黙っとけ。

『これっきしで死ぬ俺じゃねェ！！』

バサッ！！

翼で払う。

｢！！｣

マグマの男は下がった。

親父殿には指一本触れさせない。

俺が守る。

『"対価"は人造人間三体！』

親父殿に手を翳して火で覆う。

三体分、これで持つかどうか。

『舐めるなよ…親父殿の事も、俺も！てめェの相手は俺だ火山野郎！！』

｢…ついに女まで盾にするかァ…"白ひげ"ェ…！！｣

"火剣"、"火尖鎗"

火の短剣と、槍を両手それぞれに作り出す。

させない。

誰にも傷つけさせない。炎の元まで俺が守る。

この家族の"剣"として、道を切り開く。

『来やがれ…！！』

｢小賢しい！！！｣

マグマと、灼熱の炎がぶつかる。

さっきも言ったがマグマは本来、自然の理上火に勝る。

だがそれでも、俺は負けない。

負けられないんだ、絶対に。