勧誘 ページ44
その後何度も顔を見せろ、顔を見せろとせがむものだから繰り返し嫌だと答える。
飛んで逃げてもいいかもしれない。
この際だ、能力自体バレても別に問題はないだろう。
｢ホンット折れねェな？！｣
『執拗い男は嫌われるらしいがそんな事も知らないのか』
｢辛辣！！｣
正論だろう、受け入れろ。
早い所戻って親父殿に酒を渡さないと。
隊長殿に聞かれたらどう誤魔化せばいいか分からないし…。
少し思考を巡らせている、その時だった。
思いっきりフードを取られたのは。
顔が露わになる。反射的に、驚いた。
『！！』
｢うわ、白！肌も髪も！でも眼だけは綺麗な赤だな、生まれつきか？｣
ドガッ！！
｢ゔッ？！｣
思わず脚を振り上げて、腹を蹴った。
慌ててフードを被る。
赤髪から少し離れた。
｢うぐぅ……｣
『……チッ』
クソ、油断した。
この男…一瞬の隙を漬け込む何て相当な手練だ。
…今正しく四皇とも言える反射神経…だったとも思えなくもない。
もう行こう、顔は見られたんだ、用は無くなった筈。
踵を返して林から立ち去ろうとする。
が、後ろから伸びて来た腕が腰に回り、引き戻された。
『っ、おい！』
｢うわ、思ってたより細ェ…スザク、お前実は女？｣
『っ゛〜…だったらなんだ！』
腰に回った腕に更に力が入る。身体が密着する。
｢なあ、やっぱおれの船に来ないか？｣
『何度も言わせるな、断る。離せ。燃やされたくないのなら今すぐに』
｢でもさあ…むさ苦しい船にも花ぐらい欲しいだろ？｣
赤髪はそう、耳元で囁く。
肩が跳ねた、背筋に嫌な感触が伝う。
フード越しに聞いても、何かと気色悪く感じてしまう。
逃げようにも振り切れない。
足が地面に付かない。
『戯言も程々にして置けよ…』
精一杯の脅しを入れる。
それでも引き下がらないのがこの男。
｢なら今日だけ！今日だけ乗らないか？で明日どうするか考えて｣
｢悪いがスザクはウチの大事なクルーだ、お前にやる気はねェよい、赤髪｣
バサ、と羽ばたく音がする。
青い光が見える。
見上げると、そこには不死鳥がいた。
『…！不死鳥！』
｢お？あー！不死鳥のマルコじゃないか！…ん？クルー？スザク、お前白ひげ海賊団のクルーだったのか？｣
｢そうだよい、全くウチのクルーにベタベタ触りやがって…分かったならとっとと離れろよい！｣
不死鳥、もっと言ってやってくれ。
何か力強くなったんだが。
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セツ(プロフ) - これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2021年1月12日 21時) (
レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 隠し名！！！めっちゃ気になる…っ！にしても隠し名がyrってめっちゃかっこいい！センスが光りますね〜！ (2020年11月28日 10時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - すごい面白くて更新が楽しみです！！ (2020年11月13日 5時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 即死級の技、鬼火！しかも青い炎とはマルコを連想させますね。先が気になる！ (2020年11月12日 15時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2020年11月8日 13時
