四皇 ページ42
｢いや、少年じゃなくて青年か？ま、どっちでもいいか！にしてもお前強いなァ、何の能力だそりゃ？｣
会ったばかりでペラペラと。煩い奴だ。
大事になる前にこの場から離れたいんだが。
『…離してくれ、時間がないんだ』
｢まあまあ待て待て！ちょっとでいいから付き合ってくれよ！｣
男はそういうと俺の手首を掴む。
男の力には勝てない、為す術もなく街の大通りから外れて林の中へ入って行く。
『おい…！』
｢人目があるから肯定の言葉も言えないんだろ？分かってるって、だからこっちに来たわけ！｣
肯定も何もあるか、何の事だ。
暫くすると男が手を離す。
｢早速で悪いんだがなァ、青年！｣
『…何だ』
身元の事を聞かれたら逃げよう、全速力で。
何だかこの男、徒人ではない気がする。
｢お前おれの仲間にならないか？｣
『は？』
突然の勧誘、何故そんな考えに至る。
わけがわからない。
｢さっきの戦いぶりといい、もの動じない性格のタフさといい…気に入った！せっかく強ェのに放って置くなんてもったいねェだろ？だからさ、仲間にならないか？｣
『断る』
｢えッ｣
即答？！何て叫ぶから当たり前だ、と返す。
誰が仲間になんか。
なるわけないだろう、見ず知らずの誰かの仲間になんか。
｢も、もっとこう…悩んだりしないのか？｣
『しない、ならない』
そもそも俺にはもう留まる場所がある。
今更変える気はない。
『…第一正体も知らない奴に着こう何て思う訳ないだろう』
｢え？てっきりおれの事知ってるかと思ってたんだけど｣
『お前の事何か知らない』
｢ウソだろ"四皇"も知らないのか？！｣
耳が痛くなる程叫ばれる。
なんだ四皇って。
『なんだ四皇って』
頭の中で聞いても口には出る。
男は呆然としたかと思えば簡単に説明をしてくれた。
｢え、えー…"
大袈裟だよな〜、と男は言う。
皇帝、四皇か。
妙に詳しいという事は、まさか。
…コイツは海賊。
『…チッ』
｢説明したのに何でおれ舌打ちされた？｣
嫌なものに捕まった。
早く帰りたい、本当に。
『…お前、海賊か』
｢海賊って言ったらそうだが…おれがその"四皇"だぜ？｣
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セツ(プロフ) - これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2021年1月12日 21時) (
レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 隠し名！！！めっちゃ気になる…っ！にしても隠し名がyrってめっちゃかっこいい！センスが光りますね〜！ (2020年11月28日 10時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - すごい面白くて更新が楽しみです！！ (2020年11月13日 5時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 即死級の技、鬼火！しかも青い炎とはマルコを連想させますね。先が気になる！ (2020年11月12日 15時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2020年11月8日 13時
