名 ページ25
隊長になった次の日。
数時間しか経っていないというのに、世界に噂は瞬く間に広がった。
炎が2番隊の隊長になったという記事もでた。
無事に表向きとして成立した様だ、これで俺も動きやすい。
他の海賊にバレる事もないだろう。
｢スザク〜…こんな朝早くにどこ行くんだ…？｣
『もう朝早い時間でもないぞコック。街の図書館に行ってくる、少し調べておきたい事があってな』
大きな欠伸をしたコックを横目に縁へ飛び移る。
甲板には二日酔いにやられている船員が何人か転がっていた。
言わずもがな、こうなるだろうとは分かっていたが。
『…水でも飲ませておけよ、名のある海賊がこうだと示しがつかんだろう』
｢分かってる分かってる、そうしとくから行ってきな。…あ、チェリーパイまた食べたい？｣
いや、つい2日前に食べたばかりだが。
そんなにほいほいと食べるものなのだろうか。
…。
何にせよ今日は時と場所を弁えている事には関心だが。
『…たべ、る』
｢おし、じゃあ準備しとくからな。早めに帰ってこいよ〜｣
嬉しそうな顔を見せ食堂の方へと姿を消したコック。
……早めに調べて、また食べよう。
どうにもあの味を思い出すと腹の虫がなりそうで困る。
…それに、何だかチェリーパイに胃袋を掴まれた感じがする。
街の図書館に赴き、数ある本の中から目当ての物を手にする。
その記述はとある海賊についての物だ。
海賊…いや、その人物の名は｢ゴール･D･ロジャー｣。
俺はその海賊の、"D"という由来を調べにきた。
もしかしたら家族の隠し名の由来が分かるかもしれない、そんな気がして。
…が、そんな期待も虚しく。
書いてあるのはこの男が行った場所、関わりのあった海賊、その仲間など。
空振りに終わってしまった。
(何か…手掛かりでもあるものかと思っていたんだが)
兄さんが言った事がずっと頭から離れなくて、胸の辺りがモヤモヤし続けているせいで居心地が悪い。
早くこの不快感をどうにかしたかった。
(存在が名の由来そのもの…存在…仮に能力がそうだとすると…いや、能力を関連付けていいものか…)
"yr"がどんな意味なのかも全く知らない俺にとって、能力とも関連付けていいものなのかもよく分からない。
…何か、手掛かりはあるだろうか。
もう少し、俺は図書館の本で調べてみる事にした。
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セツ(プロフ) - これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2021年1月12日 21時) (
レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 隠し名！！！めっちゃ気になる…っ！にしても隠し名がyrってめっちゃかっこいい！センスが光りますね〜！ (2020年11月28日 10時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - すごい面白くて更新が楽しみです！！ (2020年11月13日 5時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 即死級の技、鬼火！しかも青い炎とはマルコを連想させますね。先が気になる！ (2020年11月12日 15時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2020年11月8日 13時
