Zの一番長い日 6 ページ9
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｢今奴は内部で急速再生治癒に入っている。外界からの刺激に関しては超反射攻撃で反応、とてもじゃないが運ぶ事すらできない。
目まぐるしく動く眼球の様な器官が6個、同時に射抜け…ってアンタそれで大人しくなるって簡単に言うけども…コンマ1秒でもズレたら？｣
｢キシャアシャシャシャ｣
｢良くて両腕切断、最悪足首しか残らない…馬鹿かアンタ｣
『鬼みたいな鬼畜試験の始まりだ』
多分殺られたらザップさん賤厳さんみたいになるんだろうな。
そしたら賤厳さんが血の結界でザップさんと真胎蛋を覆う。
逃げ場なしの状態でクリアしてみろってやつですか、ますます鬼畜。
｢お師匠、やはりどう考えても度が過ぎています。どうか…｣
ビリッ
自然と 背筋が凍った。
圧倒的な気迫、威圧、言葉なしでのこの覇気。
やっべぇ…賤厳さんめっちゃ怖い。
クラウスさん全然引けを取らないけど、何者。
｢…やるぜ、ここまで云うからには師匠にもそれなりの考えがあるって事だろ｣
場の空気を変えたのはザップさんの一言。
おおさっすが。気は進まないけどやるしかないって思ったんだね。
かっこいいぞ先輩。
ザップさんが手を動かす、真胎蛋の目がザップさんに注がれる。
｢斗流血法ー刃身のじゅ｣
バクンッ
『ひょえ』
口みたいなものが出てきてザップさんの上半身を丸呑みにしようとした。
流石に肝が冷える、間一髪ザップさんは身体を仰け反らせて助かった。
あれはもう喰らってたら完全に死んでるわ、ザップさん。
いやあ怖いね〜真胎蛋って。
そしたらなんかピタリ止まって動かなくなったザップさん。
あ、多分まずいまずいって思ってるんだろうな、目の前で自分の身体喰われそうになったんだからそりゃそうか。
せんぱーいがんばれー。
俺はせいぜいそんな感じでしか応援できない。
ピルルルルル
｢はい、アンジェリカ？うんうん、いや全然取り込み中じゃない。大丈夫ダイジョブどうしたの？…え？何？体が火照って仕方ない？
今すぐあの銀髪褐色にメチャクチャにされたいそんな気持ちで濡らしている？
(中略:放送禁止用語)
うーんでも今ちょっと忙しいんだよアイツ。いやマジでマジで。これから入院するか鬼籍に入るかするから諦めるっきゃないわ、ざーんねん。
うん、じゃあね。ばいばーい｣
一瞬だった。
ほんの0.何秒か。
6個の目みたいな器官をザップさんが同時に、正確に射抜いたのは。
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2020年5月24日 0時
