Zの一番長い日 ページ4
･
『何それ、タコ足？クラーケン？』
｢クラーケンとはちょっと違うと思いますよ。Aさん見た事ないんですか？｣
『うん…俺そういうのがある事事態知らなかったし』
｢結構大きなニュースになったと思うんですけど…｣
『テレビ観る事なかったって事さ。つぅか少しバディに似てるね』
テレビ観てなかったってのはほんと。
というか俺元々この世界の住人じゃないし大崩落の事なんか全然知らなかったしね。
｢オウ何だ、懐かしーなそれ｣
｢でしょ、最近高画質版が出たんですよ｣
この世界じゃ今となっては懐かしい出来事、みたいだ。
こんな事あってよく懐かしいって呑気に言えんのね、俺絶対言えねーわ。
…ていうかさ。
『ザップさんてそんな太ってましたっけ？』
｢…言われてみれば！｣
｢あ？何がだよ｣
めっちゃ腹膨れてるんだよねこの人。
ねえいつからそんなぼよんぼよんな腹になった？
その時だ。
チェインさんがザップさんの腹の上に立ったのは。
うわすごい、チェインさんバランス感すごい。かっこいい。
どうやらザップさん、ケンダッヂーに通い詰めてチェインさんの友達ストーカー中らしい。
ああだからその腹なのね、殴ってみてもいい？なんて。
『ははは』
｢…どうしたんすかAさん｣
『いやあの腹一回殴ってみたいなあなんて』
｢何気に考える事物騒ですよねあんた｣
えーぽよぽよあったらつついたり叩いたりするのってよくあるじゃん？それと一緒だよ。
そっからまあお馴染みの2人の言い合いが勃発してさ、その光景をレオと2人でぽけっと見てる訳でさ。
そしたらいきなりザップさんがビクッとしてさ。
『どーしたんすかザップさん』
｢…いや、ちょっと寒気が｣
｢風邪すか？｣
prrrrr…
電話…もしかして急用かな。
んー…んん？なんか胸辺りがザワザワするような…？
｢たった今牙刈り本部から連絡があった、インドで血脈門の開放を確認との事だ｣
『レオ、なーに血脈門て』
｢
『ほーん…つまり瞬間移動装置的な？』
｢大体はね｣
何それーいいなあ一瞬で移動できるとかー。
｢つまりだ、奴らがこの街へやって来るぞ｣
あ、一大事？
そっかー、よし病み上がり初大仕事…張り切るぞー。
『…所でブラッドブリードって何？』
｢そっからですか！？｣
だって俺知らねーもん。
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作者名：ゆず招き猫 | 作成日時：2020年5月24日 0時
