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信じるか否か ページ2





『スティーブンさんって神様とか信じます?』


「…何だい、藪から棒に」


『気になっただけっすよ、どうなんすか』


そう、これはほんの興味。好奇心。


ただそれだけの事。


「…ふうん、だから最近神話の本とか読み漁ったり調べたりしてるのかい?君」


『うわ、人の作業監視すんのやめてくださいよ…地味に引きます、プライバシーの侵害』


「そんな大袈裟な」


大袈裟だとは失礼な、真実だろ実際。


俺のプライバシーって保護されないのかこの仕事は。


「僕は場合によるかな、完全に信じる事もできないし…かといって完全否定もできない」


『何それ答えになってない』


「僕にとっての全てはクラウスだからな」


それ本人の前で言ったら多分すごく照れるよ。


ふーん…仕事第一、神は第二ってとこか。


聞いて損した。


「逆に聞くけどAは?そういうの信じるのかい?」


『へえ、俺にそれ聞きますか』


「元はと言えば話振ったのは君だろ」


まあそうだけどさ。


そうなんだけど、俺にそれ聞かなくても大体分かるっしょこの人なら。


『俺の元いた所じゃ生活の至る所で神様を崇める風習はあったんで、実体こそなくても俺は信じてますよ。

まあ、よく神社に初詣とか行ってたりはしてたし御利益も願ったりしてたんで…信じないわけないでしょ』


「へえ?」


おい今興味無いって返事したろ、自分で聞き返しといて。


ぶん殴るぞ。


『…まあそれだけっす、回答してくれてドーモありがとうございました』


聞きたい事はそれだけだったし、ちょっとだけ癪に障ったからレオとご飯食べてこよ。


「…君は恋人に対して随分冷たい態度とるんだなあ」


『あーあーあー!!何言ってんのかぜぇーんぜんわっかんない!!レオ飯行こーぜ!』


「え、ちょ、僕関係なく…ってうえええ!?」


レオの腕を掴んで無理矢理外に連れ出した。


要は道連れというかちょっと愚痴りたいと言うか。


何にせよあの言葉職場で言うもんじゃない、帰ってしばこ。


(…スティーブンさんって意外とAさんにべったりなのかな)


ふとそう思うレオナルド・ウォッチであった。





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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2020年5月24日 0時

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