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騒動は突然に3 ページ9

突然の事にぽかんとする俺。


肩で驚くソニックに、レオナルド。


宛ら人を盾にしてんじゃねぇよ。


『…びっくりしたぁー』


「なんでAさんそんな冷静なんすか…?」


『いやこれでもすげー驚いてる方。つかやばない?配達先だったら花が勿体ねーんですけど』


タタっと駆け出し、角から覗く。


レオナルドからは危ないと言われたけど生憎俺の耳にその言葉は届かなかった。


もくもくと黒煙が上がり、煙の元は炎が湧いている。


爆発で恐らく火事を起こしたのだろう。


しかも、運悪く配達先である。


これは困った。マジで困った。


『これ依頼人絶対あれじゃん…最悪のパターンじゃん…』


はあ、と俺はため息を吐く。


仕方ないから花は持って帰ろう、そう思って踵を返すと、目の前にスーツ姿の男が立ち塞がっていた。


『…あの、通れないんすけど』


「A・ボールドウィンとはお前の事か」


『え?ああ…まあ、そうだけど』


「なら死 ね」


は、と声を出す前に横腹に強烈な蹴りが入る。


ミシ…と骨が軋む音が聞こえ、建物側に身体をぶち当てられた。


視界が霞み、吐血する。


遠くでレオナルドが俺の名前を叫ぶのが見える。


でもその声は聞こえない。


なんなんだこの男。


名前聞いたと思ったらいきなり蹴ってきやがって。


意識をはっきりさせようと呼吸をしようとするも、浅く息を吐くばかり。


「多少はやる様だな、寸でで腕を挟み込むとは」


『…抜、かせ。てめぇみてーなトンズラ野郎に、殺られない様…こちとら格闘技ぐらいは、覚えんだよ…』


駄目だ、まだ視野がはっきりしない。


男はゆらり、ゆらりと近付いてくる。


「なら、今度は一瞬で終わらせてやろう」


カチャリ、と音がする。


恐らく銃だ、音でそれくらいは分かる。


銃口が俺の頭に押し当てられた。


「何か言い残すことはあるか。それだけ聞いてやる」


『…トンズラの割にはお優しいこって。言い残すとかとは違う、なんで俺を殺 そうとしたかを聞きたい』


「…単純な話だ、お前はあのライブラと関わりがある。関係者は殺 す様にと決められているのさ」


『ライブラぁ…?いやいや俺関係ねーんですけど…余計な事情持ち出して押し付けんのマジで辞めてくんない?人の苦労とか考えない訳?ないわー』


はーやれやれと被りを降ると、カチリとまた音が鳴る。


ハンマーの外れる音だった。

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とーる(プロフ) - ああ俺っ娘大好きですうう、、ありがとうございますうう、、 (3月3日 21時) (レス) @page13 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 男…?女…?どっち…? でも6ページで養女って書いてあるから女…? (2020年11月7日 17時) (レス) id: 4f6aa0ae22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - リャオトンさん» 読んで頂きありがとうございます(´˘`*)主人公好きですか〜めちゃくちゃ励みになる言葉を頂きました、感謝感激雨霰!引き続き投稿頑張らせてもらいます〜! (2020年4月27日 19時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - めっちゃ好きです!主人公が好きですね〜^ ^投稿頑張ってください! (2020年4月27日 1時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2019年8月20日 22時

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