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閑話 -Whiteday- 5 ページ44






色々説得して片付けを先に終わらせて。


リビングのソファに腰掛けて今に至る。


話って何だろう。あ、お返しかな。


ちょっとわくわくする。


「A、今から僕が何しようとしてるか分かる?」


『今察しがつきました』


(凄く自信満々に答えたな)


クスリとスティーブンさんが笑う。


というのも苦笑に近いものだったが。


「じゃあ、目を閉じてくれるかな。その間に渡すから」


『え、なぜ』


「いいからいいから」


えー。怖い。(失礼)


でもいつまでも目を開けてると何も渡されないし、仕方なく言われた通りにする。


目を閉じるとスティーブンさんが立ち上がって俺の後ろに立った様な…気が…。


え、拳骨されたりしないよね?


…無いか、スティーブンさんはそういう事する人じゃないと思っていたい。


チャリ


小さな金属音。


それと同時に首に冷たい感覚が伝わってきた。


『うわ冷たっ』


「反動で目を開けないように」


『分かってますよぅだ』


そんなに簡単に目を開けるほど俺ヤワじゃないんだわ。


ちゃんと閉じてますって。


「よし、いいよA」


『ん…』


パチッと目を開ける。


ちょっと視野がボヤけてたから目を擦った。


自然と首元を確かめてみる。


すると、何かが手に触れた。


『…うん?』


何だろ、何だこれ。


手の平に乗せて改めて見てみる。








何とネックレスに指輪でした。








『……おっふあ』


口から魂抜けてく気がした。


待って、ちょっと待って。


1ヶ月前何か食べれる物贈るって言ってなかった?


んん?俺の記憶違いかな??


ギギギギ…と首を曲げてスティーブンさんを見やる。


本人は満足した笑みを浮かべている。


いやいや待て待てにっこり笑うな怖いから。


『なん…こ、これ…え?』


「言っただろ?お返しだって。大事にしてくれよA」


『……ひえ』


まともに返事が出来なかった。


固まった様な引き攣った様な表情を浮かべていると頭を撫でられ、額にキスを落とされた。


「じゃあ、おやすみA。また明日」


『…………っす』


バタン、と扉が閉まる音と同時になぜか熱くなっていく顔。


え、え、なんで?


マジでなんで熱くなる俺の顔?


とりあえず震える手でレオナルドにメールした。


やばい、ちょっと顔から熱が引かん。


熱死する、してしまう。




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とーる(プロフ) - ああ俺っ娘大好きですうう、、ありがとうございますうう、、 (3月3日 21時) (レス) @page13 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 男…?女…?どっち…? でも6ページで養女って書いてあるから女…? (2020年11月7日 17時) (レス) id: 4f6aa0ae22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - リャオトンさん» 読んで頂きありがとうございます(´˘`*)主人公好きですか〜めちゃくちゃ励みになる言葉を頂きました、感謝感激雨霰!引き続き投稿頑張らせてもらいます〜! (2020年4月27日 19時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - めっちゃ好きです!主人公が好きですね〜^ ^投稿頑張ってください! (2020年4月27日 1時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2019年8月20日 22時

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