閑話 -Whiteday- ページ40
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「Aさぁーん」
『どうしたレオナルドー』
「これどうぞ」
『うん?』
箱。小さい小箱。
…何だろこれ。
『…えーっと?』
「知らないんすか?今日ホワイトデーですよ」
『……あーなるほど』
なるほどね。つもりこれ、バレンタインのお返しってやつか。
『律儀だねえ、別にお返ししなくてもよかったのに』
「いや、いやいやいやあんな美味しいもん作って貰ったのにお返しないとか無くないですか?!」
『あはは、レオナルド顔真っ赤』
ウブだなこいつ。
照れてるレオナルドの頭をぐりぐり撫で回す。
後でちゃんと食べさせてもらおっと。
「僕以外にも渡したそうな人いますけど…」
『うん?…ゔっ』
「え?おわっ、Aさん?!」
い、痛い。
頭に何か衝撃が…。
「ほらよ新入りィ、俺様からの贈りもんだありがたく受け取れ」
『誰かと思えばザップさんか…何ですこれ』
衝撃の正体はまたまた小さい紙袋だった。
どこをどうしたらあんな痛い衝撃になる?
『…怪しい』
「テメー俺のを疑うとはいい度胸だな、おうコラ」
そして何でアンタはいっつも喧嘩腰なんだ、殴るよ。
『だってザップさんですよ。良からぬ物でもくれるとか考えない訳ないでしょ』
「お前俺様を疑い過ぎなんだよ、いいから開けやがれ」
言いながらゴンゴン人の頭を叩くな。
痛くないけど、優しいか。
疑いつつ、紙袋から小箱を出して開ける。
隣でレオナルドも固唾を呑む様子で見ていた。
箱の中身は…袋詰めのクッキー。
『…普通だった』
「普通でしたね…」
「お前ら俺が贈る物を何だと思ってたんだ」
『酒入りの何か』
「ヤバい所の何か」
ゴンッ
「『いだっ/ゔっ』」
仲良く拳骨喰らった、酷い。
容赦なく殴るなんて慈悲がないぞこの。
ベチンッ
「ゴブァ!!」
バディで殴り返した。
『…レオナルドも一緒に食べる?』
「あ、Aさんがいいなら喜んで」
バディに殴られた痙攣しているザップさんは放っておいて。
2人で一緒に食べる事にした。
まあ普通にいいとこのクッキーだったから美味しく食べた。
「クラウスさん達、そろそろ帰ってきますかね」
『そうじゃないかな、終わったらすぐ帰ってくるって聞いてたし。言ってるうちに帰ってくんじゃない?』
もぐもぐと食べながらそう答える。
食べカス付いてますよって言われてレオナルドが取ってくれた。
…お兄ちゃんかよ。
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とーる(プロフ) - ああ俺っ娘大好きですうう、、ありがとうございますうう、、 (3月3日 21時) (レス) @page13 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 男…?女…?どっち…? でも6ページで養女って書いてあるから女…? (2020年11月7日 17時) (レス) id: 4f6aa0ae22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - リャオトンさん» 読んで頂きありがとうございます(´˘`*)主人公好きですか〜めちゃくちゃ励みになる言葉を頂きました、感謝感激雨霰!引き続き投稿頑張らせてもらいます〜! (2020年4月27日 19時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - めっちゃ好きです!主人公が好きですね〜^ ^投稿頑張ってください! (2020年4月27日 1時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2019年8月20日 22時