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仮住所4 ページ24

それからようやくリビングに来て、部屋の全貌が明らかに。


『ソファもらいっ』


「まず第一声がそれかあ」


『ぅえっ』


来て早々、新たな寝床に一目散に掛けようとすると首根っこ掴まれて静止掛けられた。


ちょいちょいと指を振ってするりと物陰から出てきたツタにペシペシとスティーブンさんの腕を叩かせる。


「便利だね」


『言うくらいなら手離してくださいよ、それに冷たい』


何でスティーブンさんの手ってこんなに冷たいのかね。


俺の知らぬ間に水に手でも突っ込んだのかってくらい冷たいぞ。


『あー…鳥肌が』


「そんなに?」


『スティーブンさん平熱低いんでしょだから手冷たいんですよ平熱普通な俺からしたらヤバいんですよ鳥肌が』


「だから君こんなに温かいんだね」


『おおおいそして両手を首に突っ込むな冷て、冷てえて』


子供みたいに人の首に両手突っ込むんじゃない、そして喜ぶな。


人の体温で暖取るなコラァ。


暫くしたらちゃんと手は退いてくれた。


あーあ、首冷たくなっちゃった。


「ご飯食べる?」


『…丁度お腹空いてきたのでお願いします』


「じゃあ用意しとくから先にシャワー浴びておいで。飲み物はどうする?」


『…水で』


トントン拍子的に会話がいい感じに進んでいく。


もしくは言葉の切り方聞き方が上手いのか。


早く行ってきな、と急かされるもんだからとりあえず荷物全部持ってって風呂場に向かった。


『…ちきしょう風呂も広い』


これだから大富豪(?)ってヤツは。


何だかいちいちムカつくぜ。


それからさっさと風呂を済ませて、着替えてリビングに。


丁度準備を終えたであろうスティーブンさんと目が合った。


「随分早いな、もう少し遅くてもよかったのに」


『髪は短いんで早く済んだんですよ』


「ちゃんと拭いた?」


『モチのロン』


昭和くせーとか言わせない。


「…水、滴ってるけど」


『おっと拭き漏れが』


「こっちおいでA」


『……』


まあ、渋々といった感じで行きはするんですが。


近くに行った途端スティーブンさんがため息を漏らす。


ちゃんと拭いたぜよ?


「…まだぐっしょりな気がするのは僕の気のせいかな?」


『気のせいじゃないすかね?』


「いいや気のせいじゃないね」


じゃあ最初から聞くなや。


肩に掛けていたタオルを取られて頭に載せられる。


わしわしと拭かれ始めた。

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とーる(プロフ) - ああ俺っ娘大好きですうう、、ありがとうございますうう、、 (3月3日 21時) (レス) @page13 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 男…?女…?どっち…? でも6ページで養女って書いてあるから女…? (2020年11月7日 17時) (レス) id: 4f6aa0ae22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - リャオトンさん» 読んで頂きありがとうございます(´˘`*)主人公好きですか〜めちゃくちゃ励みになる言葉を頂きました、感謝感激雨霰!引き続き投稿頑張らせてもらいます〜! (2020年4月27日 19時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - めっちゃ好きです!主人公が好きですね〜^ ^投稿頑張ってください! (2020年4月27日 1時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2019年8月20日 22時

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