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『うぅ…後輩組おかえりぃ……お姉さんはずっと待ってたんだよ……あとシチロウ君、若王おめでとう…』
シ「あ、ありがとうございます…‼︎えっと、僕たちが居ない間大丈夫でしたか…?」
『……なんとかぱっくんされませんでした』
ホッと胸を撫で下ろす後輩組とは反対に、私はダラダラと冷や汗が止まらない。
カ「…どうしたんですか、顔色が悪いですよ?」
『じ、実は……
合意書を…取られました……』
「「は?」」
ポカン、とする後輩組に縋りながら事情を説明すれば、だんだん彼らもサーッと顔が青くなっていった。
『私も最初は冗談だと思ってたんだけど…今朝ライム先生に呼ばれて合意書見せられたのよ…』
シ「先生はなんと?」
『"判は押したからどんどんヤりなさい‼︎"って…』
しょもしょもと小さくなっていると、カルエゴ君が自身の頭を掻きながらよしよしと慰めてくれた。なんなのこの子……もしかして母エゴですか…?
『うわぁぁぁんどうしよおぉぉぉぉ!!!!!』
オ「おや、何やら楽しそうですね」
肩をポン、と叩かれて後ろを振り返れば、パタパタとしっぽを揺らすオペラ君が立っていた。
『ピギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!』
オ「迎えに来ましたよA。実習室に行きましょうか」
『嫌だ‼︎』
オ「駄々をこねても仕方ありませんよ?なんせ私はAの実技のパートナーですからね」
『それは君が勝手に合意書を強奪して提出したんでしょーが‼︎』
オ「おや?ならAには心に決めた殿方でもいるんですか?」
『い、いませんよ‼︎今は!!いなくて悪かったわね‼︎』
オ「まぁいたとしても消しますが。物理的に」
『物理⁉︎』
そうこう言っている間にも腰に腕が回され、後輩組にしがみついてぐぎぎ…と抵抗しても自慢の馬鹿力によって引き剥がされた。
オ「連行します」
『いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
オ「さて、」
『……』
オ「こっちを向いてもらえますか」
『……』
現在、サキュバス師団や誘惑学選択者が使用する実習室にオペラ君と2人きりでベッドの上にいる。
アロマの芳しい香りが漂う中、全力で首を回してオペラ君と目を合わせないようにしているのだが、顔を掴まれてぐりん!と首を動かされてしまった。
オ「……観念して下さい。そんなに私が相手なのは嫌ですか?」
『そんなんじゃないけど…やっぱりこういうのってもっと慎重になるべきだと思いまして……』
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瀬奈 - カルエゴくんの頭文字とバラムくんの頭文字がバカになってるのウケるw (8月25日 0時) (レス) @page22 id: c6462a906b (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき - めちゃめちゃ面白いです!これからも頑張ってください!応援しています (8月24日 10時) (レス) @page5 id: e818ab7371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年8月13日 2時