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結局、番長は放課後のスケッチにまで付いてきた。静かな屋上で、床に手をつく。

『はぁーっ…はぁーっ……』
『ほんっっっっっとに、何なのよあんた!!!!』
オ「オペラです」
『あんたの名前なんか聞いてない!!』

一日中セクハラをかまされ、体力には自信があったはずなのに四つん這いになってゼーハー言うまで疲れてしまった……。


『何がしたいの!?何で私に付きまとうの!?』
オ「気に入ったからです」
『はぁぁ!?私はあんたみたいなキャンバスを台無しにする奴に見初められる趣味なんて無いの!!!!』
オ「キャンバス、ですか……?」

キョトン、としながら話を聞く番長に苛立ちながらも、親切に番長を嫌っている理由を話してやる。

『私の家系能力のおかげで、私はどれだけ大胆なアートを作っても元通りになるから誰にも迷惑をかけないし、寧ろその儚ささえも含めて私のアートになる。……そしてこのバビルスは、私のキャンバス。自由にアートを楽しめる私だけのまっさらなキャンバスなの。』

『……なのに、なのにあんたが毎日毎日私のキャンバスを踏み荒らして胸糞の悪い不良の山ばかりを置いていくから、私はあんたが大っ嫌い!!!!他の不良も嫌いだけれど、あんたはもっと嫌い!!』

怒りと悲しみ、悔しさで涙が溢れて止まらない。こんな奴の前で醜態を晒したくなかったのに。

オ「……そうですか」
『……やっと分かった?だったらもう付きまとうのやめて。早く私の前から消えてくれる?』
オ「え、やめませんけど」
『……は?』

……え、ん?あれ、聞き間違いかな?

目の前にいる悪魔の言動が理解出来ず、一瞬意識が宇宙へ行ってしまったせいで涙が止まった。

はてなばかりが頭を埋め尽くす中、ふいに視界が暗くなった。これは……抱きしめられている?のか…?

『…!?』
オ「貴女の素晴らしい作品は私も知っていますし、何より、アートを楽しむ貴女は誰よりも美しい」
『……??』
オ「…私のせいで貴女の心を傷つけた事は謝ります。本当に申し訳ありません」
『え、あ…?』

まさかあの番長の口から謝罪の言葉が出てくるとは思わなかった。益々よく分からない……。というか離して欲しい…

オ「私の目的はこの悪魔学校(バビルス)の不良達を一掃し、風紀を正す事です」
オ「…貴女のように言い換えるならば、このバビルスというキャンバスを守る事が目的です」
『え、そうなの…?』
オ「はい、ですから貴女のキャンバスを守るためにも、私に協力してくれませんか?」

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瀬奈 - カルエゴくんの頭文字とバラムくんの頭文字がバカになってるのウケるw (8月25日 0時) (レス) @page22 id: c6462a906b (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき - めちゃめちゃ面白いです!これからも頑張ってください!応援しています (8月24日 10時) (レス) @page5 id: e818ab7371 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らい | 作成日時:2023年8月13日 2時

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