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うずくまる男子生徒達に近寄って様子を観察してみる。ひどく腫れた頬に、切れた唇。そして腹部を押さえて今にも意識が飛びそうな表情………あ、本当に意識飛んじゃった。ご愁傷様。
なんだか可哀想に思えて合掌する。図体だけは大きいので、意識以外は回復してあげよう。
傷のみを完治させ、音のした方を見れば、壊れた扉と1人の生徒。
えーっと……黒髪の癖っ毛に、2本…ツノ?耳か…?それと、男か女かわからない服装…おぉ、そのデザインはセンスいいね。
………じゃなくて、えっ⁉︎番長⁉︎
?「おや？こんなところに先客がいたとは…」
?「誰ですか、お前は」
『……あ"？』
なんだこいつ。初対面の相手に対して"お前"とは、失礼極まりない。というか、距離が近い。すんごく近い。意識のない不良の前にしゃがんでいる私のすぐ隣に、ピタッとくっついてしゃがんでいやがる。
?「おっと、これはこれは。同じクラスのアリスティド・Aさんではないですか」
『誰ですか初対面ですよね?馴れ馴れしく話しかけないで下さいこの美的センス皆無眼球節穴変態野郎♡』
はぁー‼︎やっっっと言えた‼︎目の前のこの番長に、ようやく美的センス皆無眼球節穴野郎という不名誉極まりないあだ名を言ってやった‼︎満面の笑みで‼︎変態まで付けさせてもらった‼︎気持ちー‼︎
キョトン、と目を見開く番長の様子を見て、ここ最近一番の達成感と満足感を感じる。
オ「何ですかその不名誉なあだ名は。私はオペラです。よろしくお願いします」
『あら、毎回私のキャンバスに不良の山という胸糞の悪いアートを残しているのは貴方でしょう？それに、私は貴方にこの素晴らしいあだ名を教えてあげられた事に満足してるからよろしくなんてしないし次に会う事も無いわねきっと』
『というか、同じクラスといっても貴方全然授業に出てないでしょ？なんで私の名前知ってるのかしらストーカーか何か?』
笑顔でそう目の前の悪魔に捲し立てれば、大きく見開いた目はパチパチと瞬きを繰り返し、ずいっと近づいてきた。
オ「…お前、なかなか面白いですね。気に入りました」
『…は？』
オ「まさか同じクラスにこんなにも面白い悪魔がいたなんて、確かに私の目は節穴でしたね」
オ「これからよろしく、A」
『………奇遇ね、私貴方のこと嫌いなの。だからこれ以上関わらないで下さる?』
オ｢却下｣
『…言葉の意味が分からなかった?』
オ｢いえ、益々気に入りました｣
『……貴方、女を見る目も無いのね』
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瀬奈 - カルエゴくんの頭文字とバラムくんの頭文字がバカになってるのウケるｗ (8月25日 0時) (
レス) @page22 id: c6462a906b (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき - めちゃめちゃ面白いです！これからも頑張ってください！応援しています (8月24日 10時) (レス) @page5 id: e818ab7371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2023年8月13日 2時
