1 ページ2
悪魔学校バビルス。そこは若き悪魔が集い、優秀なエリート悪魔を育成する為の学び舎___________
と呼ぶには程遠く、治安も悪くガラの悪い悪魔が好き勝手やっているような場所。
『はぁ……何これ』
目の前には、"番長コロス"の字。画材は……血?かな？血で文字を書くとはなんとも趣味が悪い。そして何より字が汚い。なんて酷い作品だろう。一から芸術というものを学んで欲しいものだ。そこは私が今日キャンバスにする予定だったところなのに。
家系能力の
「Aちゃんだ‼︎」
「うわぁ…一瞬で直した……」
「今日もかわいい〜‼︎」
「あの血文字怖かったなぁ…」
「番長の正体って一体誰なんだろう…?」
私のことを褒める声が聞こえて恥ずかしくなってすぐにその場を立ち去る。そして今日も皆が噂する"番長"について思案する。
今日も今日とてどこの誰かも分からない番長とやらの喧嘩の後片付け。しかも毎回私がキャンバスにしようとした所が喧嘩後の悲惨な状態になっていて大迷惑である。
後片付けは能力向上にも繋がるし別になんとも思わない。このバビルスという私の広いキャンバスに胸糞悪いアートを作り上げられる事が不快でたまらないのだ。
番長がいるからこんな最低最悪なアートが完成するのか？だとしたら番長は非常に趣味が悪い。美的センス皆無の節穴野郎に決まっている。
噂によれば、番長の見た目は黒髪癖っ毛、二本ヅノ、男か女か分からない服装…といった特徴を持っているらしい。うーむ、制服の特徴に関しては興味があるな……。
いいや、考えるのはやめよう…。いつか偶然にもその番長と出会した際は、ボコボコにされてでも美術センス皆無眼球節穴野郎と叫んでやろう。どうせ治るし。
『さーて、今日は屋上にでも行くか〜』
スケッチブックと最低限の画材を両手いっぱいに抱きしめて、校舎の屋上へと続く階段を登る。今日は夕日が綺麗だから、一番よく見える屋上が良い。
ドアを開け、夕日を眺めて目を細める。…うん、やっぱりここへ来て正解。
早速スケッチブックを開き、美しい夕日を描こうとした瞬間に､誰かの呻き声が聞こえた。
驚いて後ろを振り向けば、うずくまってプルプルしてる男子生徒が数名。……どうしたんだろう?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀬奈 - カルエゴくんの頭文字とバラムくんの頭文字がバカになってるのウケるｗ (8月25日 0時) (
レス) @page22 id: c6462a906b (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき - めちゃめちゃ面白いです！これからも頑張ってください！応援しています (8月24日 10時) (レス) @page5 id: e818ab7371 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らい | 作成日時：2023年8月13日 2時
