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偶に母親みたいなこと言うよな、蛍ちゃんって。
学校ではスカートの下にジャージを履いているし、休日に出かける時もズボンやロングスカートしか履かない。家でくらい好きな格好をさせて欲しいものだ。
『別に減るもんじゃないし良いじゃん。蛍ちゃんだって、今更私の裸見たってどうって事ないでしょ?』
月「……」
なにさ、ガン見してくれちゃって。そしてチベットスナギツネみたいな顔をするんじゃない。まぁ、チベットスナギツネ好きだけどさ。
『流石に蛍ちゃん以外の男の子の前でこんな格好しないよ?露出狂じゃあるまいし』
何を今更、と普通にそう言えばピリピリとした空気は段々と緩くなっていく。良かった、蛍ちゃんの機嫌が戻ったみたいだ。
『じゃあ髪乾かしたいから蛍ちゃんは先に寝てていいよ。…あ、そういえば今日ケーキ買って帰ったからそれ食べてても良いけど……』
月「…後で食べる。その前に、ドライヤー貸して。髪乾かしてあげる」
『……お、おう?』
蛍ちゃんが私の長い髪を乾かしてくれるとは……。
機嫌が治ったどころか、上機嫌になっているではないか。…まぁ、また機嫌が悪くなるよりはいっか。
『…じゃ、お願いします』
月「…ん」
ドライヤーの風って微妙に温くて眠くなる。それに加えて蛍ちゃんの手つきが人を眠らせに来てる。蛍ちゃんの手は悪魔の手なのかもしれない。
月「こら、寝るんならベッド行かないと」
『だって…蛍ちゃんが悪い……』
月「理不尽…」
『ベッドは…蛍ちゃんが連れてってくれるでしょ…?』
月「そんな事言って、僕がなんでもする訳じゃないんだからね」
『私の我がまま聞いてくれるのは蛍ちゃんだけだから……蛍ちゃんは特別』
月「…それ、僕以外の男に言ったら頬っぺたつねるからね」
日「…?、なんか月島から香夜の匂いがする!!」
月「…単細胞も鼻"だけ"は効くんだね」
日「あぁん!?」
谷「そういえば昨日、月島くんAちゃんの家に泊まってたんだっけ?」
月「あぁ、まぁ…はい」
日「な、なんだと…?月島、お前香夜と付き合ってんのか?」
月「……な訳ないデショ」
田「…おいおい、今のは聞き捨てならねぇなぁ?」
西「女子とひとつ屋根の下で一夜を共にしたなんて……」
「「詳しく教えろ月島コラァァァ!!!!」」
月「うわっ!?何なんですか」
田「あんな美女と昨日ナニしてたんだ?あぁ!?」
西「…柔らかかったか?」
月「はぁ!?」
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作者名:らい | 作成日時:2024年2月12日 19時