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『さて、それじゃあ始めようか』
影「うす!」

あれから仁花ちゃんと山口君と話し合って仁花ちゃんは翔ちゃんの英語を、私は影山君の現代文を担当することになった。山口君には採点などを頼み、部活終わりの遅い時間には私とバトンタッチしてもらう。

本当は部活終わりもみっちり教え込みたいのだが、過保護なメガネノッポ(蛍ちゃん)が暗い夜道を1人で歩くのを許してくれない。

友達の危機に協力をしてあげたっていいじゃないか、蛍ちゃんのケチ。

『現代文はキーワードとか接続詞に印をつけとくと良いよ。文章の中に答えが書かれているんだから、よく読んで』
影「うっす!!」

それに比べ、影山君はとても素直で真面目だ。どこかのメガネノッポとはまるで人間が違う。こういう所を見習えば彼にも素敵な彼女ができるというのに。

影「そういえば香夜さん、ウチのマネージャーやるんすか?」
『え?』

ドキリ。

影山君の一言に、胸の奥からそんな音がしたような気がした。考えないようにと思っていた事を掘り起こされて動揺が隠せず、思わずペンを落としてしまう。

『な、なんでそんな事聞くの?』
影「いや、単純に香夜さんがマネージャーやってくれたらいいのにって思っただけです」
『ありがたいお言葉です…』

ありがたいお言葉ではある。…が、私なんぞが好奇心で安易に関わって良いものでは無い。

……でも






本当は、マネージャーやってみたい。

……なんて、口が裂けても言えな_________

影「え、まじすか」
『へ?』
影「いや、"本当はマネージャーやってみたい"って…」
『…あれ、声に出ちゃってた?』
影「はい、割とはっきり聞こえました」

突っ伏した。机で頭を強打してしまった。
考え事が口に出るなんて、少女漫画のヒロインじゃあるまいし。

何度も拒否しているのに本心ではマネージャーにちょっと…否、だいぶ興味を持っていることがバレてしまった。…恥ずかしすぎる。

『…今の、聞かなかったことにして』
影「何でですか?」
『何でって…仁花ちゃんにも清水先輩にもマネージャーはやらないって言っちゃってるもん』


『それに、烏野の皆さんは大丈夫でも、他校の男の子はダメかもしれないじゃん…』

影「…じゃあ、克服しますか」
『え?』

どういう事だ?と顔を上げると、影山君は至って真面目な顔をしていた。

影「男性きょう…なんとか症?っすよね、香夜さん」
『…う、うん?』
影「それ、克服したらウチのマネージャーやってくれますか?」
『…はい?』

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設定タグ:ハイキュー , 月島蛍 , HQ   
作品ジャンル:ラブコメ
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作者名:らい | 作成日時:2024年2月12日 19時

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