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日｢香夜!この通りだ!!｣
『どうしたの急に土下座なんてして…』
影｢お願いしゃす!!｣
『影山くんまで!?あの、取り敢えず顔上げて?話なら聞くから……』
いきなり教室に押しかけてきては私に土下座してきたこの2人｡一体何があったのかはだいたい察しがつく。影山君にも聞いてたし｡
『…赤点だったらしいね､影山君から聞いた』
日｢そう!それで補習受けなきゃいけないんだけど…｣
影山君から聞いた話だと、確か田中先輩が救世主を呼んでくれるって言ってたっけ……救世主が来てくれるんなら、遠征行けるじゃん｡
…と、思っていたのも束の間､勢いよく顔を上げた翔ちゃんは半泣き状態で私に縋りついてきた｡
『わっ!?』
日｢補習で一発合格しないと間に合わないんだよ〜!テスト終わったから勉強した所も忘れちゃって……｣
補習は合格するまで何度もテストさせられるし、2人の小テストの結果も見せてもらったがそれはそれは悲惨な結果だった。勉強したところも短期間で無理やり知識を詰め込んだから忘れているし…はっきり言って絶望的である。
しかし真っ青な顔をして祈るように私に教えを請うこの友人達を見捨てる訳にもいくまい。それにテスト期間中はちゃんと私の話を聞いて、ちゃんと勉強を頑張ってくれていたのだから。
『…わかった。一発で合格出来るように私も協力するよ』
日｢本当か!?｣
『うん｡2人が頑張ってたの見てたからね』
日｢ありがとう香夜!!｣
お日様のような笑顔で笑う翔ちゃんにつられて私も笑みが溢れる。嬉しそうな顔で抱きつこうとする翔ちゃんを抑える影山君も安堵した表情で、私がいかにこの2人から頼りにされているのかを感じさせられた。
『それじゃあ仁花ちゃんに相談してみるね。どうせ仁花ちゃんにも頼んでるんでしょう?』
日「おう！分かった‼︎」
『仁花ちゃん、ちょっといいかな?』
谷「?、どうしたの?」
『翔ちゃんと影山君の補習のことなんだけど…私も2人にまた勉強教えてくれって頼まれちゃって』
谷「なるほど！」
花が咲くような笑顔を負けてくれた仁花ちゃんは私の話を聞いてくれて、そして今回は山口君の協力も得られる事を教えてくれた。蛍ちゃんの反応は大体察しがつくので敢えて聞かなかったが。
谷「2人とも違う教科で同時に教えるのは難しいから、助っ人が増えて嬉しい！」
『現代文と英語ってそもそも言語が違うからね……あ、そうだ』
『じゃあさ、二手に別れてマンツーマンで教える?』
谷「いいね！」
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作者名：らい | 作成日時：2024年2月12日 19時
