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※強 姦の表現があります。苦手な方はブラウザバックお願い致します。
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
鈍い音と共に臀部に痛みが走り、倒れたのだと気づいて体を起こそうとしたが後ろに引っ張られているようで上手く起き上がれない。……いや、これは本当に引っ張られている。
後ろを振り向いてみれば私の長い髪を手綱のようにして手繰り寄せ、こちらを引っ張っているクラスメイトの手が見えた。
「逃げる香夜さんが悪いんだよ?…こっちは頼まれてるんだからさ」
『…は?』
頼まれた?誰に?何を?
あれこれと考えている間に私の目の前にはクラスメイトが立ちはだかっていて、教室の硬い床に身体を押さえつけられた。
すると2,3人の男子が教室に入って来て、その内1人はビデオカメラを持っていた。これから彼らが何をしようとしているのか。それに気づいた途端に脳が警鐘を鳴らす。
「香夜さんで卒業出来るとかラッキー!!」
『さ、触らないで!!』
私の制服に手をかけたその手を払い、大声でそう叫ぶと後ろから羽交い締めにされ、乱雑に服を脱がされて下着が露になると、汚い手が私に向かって伸びてくる。
『いや…っ』
「大丈夫だよ、優しくするからさ」
複数の視線が私の身体をじっと舐めるように見つめ、ビデオカメラは撮影中を知らせる赤いランプが光っている。
やめて、汚い、触らないで
キモチワルイ。
気づけば身体が動いていて、楽しそうに私に触るクラスメイトの顔を思い切り蹴っていた。
『あ、』
「…おい、何すんだよ!!!」
怒り狂ったクラスメイトの顔が見えたのは一瞬で、再び鈍い音がしたかと思えば私の身体は勢いよく吹き飛んで教室の扉に打ち付けられた。
頬が熱くて仕方がなかったし、頭の中がぐちゃぐちゃだった。だけどそんな中でも私の頭はどこか冷静で、逃げるなら今しかない、と考えた私はそのまま教室から走って逃げた。
『ハァッ…ハァッ……』
気崩された制服姿のまま、必死に助けを求めて冷たい廊下を走る。
早く、早く逃げないと。
外はだいぶ暗くなっていて、前が見えづらい。そのせいで誰かにぶつかってしまったけれど、そんなの今はどうでもいい。とにかく逃げなければと焦っていると、手首を掴まれて動きが止まる。
『いやッ!!!!』
月「……A?」
触れられた瞬間に全身が粟立ち、蛍ちゃんだと気づかずに思わず手を振り払ってしまった。
『あっ…えっと、これは……』
月「……誰に、やられたの?」
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作者名:らい | 作成日時:2024年2月12日 19時