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『んー、カルエゴ君はどう思う?』
カ「こっちだな」
『分かった。じゃあ私はこの衣装で……』
衣装合わせの最中、連弾するし出来るだけ似通った衣装の方が良いよな〜ということでカルエゴ君と相談し、話がまとまったので後ろを振り向けば何故か撮影会が始まっていた。
『あの…?』
カ「…気にするな。やらせておけ」
今更だけど、やっぱりウチのクラスメイトはちょっとズレてると思う。
私達はただの同級生で、カルエゴ君なんか狙い放題だというのに。女子は全くそんな動きが無いし、妬む様子すら無い。
他クラスの女子はカルエゴ君にメロメロだよ?それが正常な反応だし、いつまでもカルエゴ君のそばに居る私を疎ましく思うのも当たり前なはず。
『ね、ねぇ…どうしてそんなに私達に良くしてくれるの?』
「へ?」
「そんなの、太陽が昇って月が沈むのと同じようなことです!!もはや運命というか、推せるというか…くっつかないと呪います!!」
『…お、おう』
近くに居た子に話しかけて見れば、何故か頬を紅潮させて嬉しそうに語られてしまった。
『……の、呪われるの?』
カ「らしいな?」
……なんでそんなに嬉しそうなのよ。私が呪われてもいいの?
『…ま、まぁいいわ…取り敢えず衣装はこれね!!はい、これで決まり!!』
カ「試着しなくていいのか?」
『後ででい……ヒュッ』
一刻も早く教室から出たくて、急ぎ足で出口へと向かっていると背後から両肩を掴まれた。……それも多数の手で。
ギギギ…と首を捻ってみれば、ドレスとコスメ、整髪料を持った女子がにっこにこでこちらを見つめていた。
「どうせ試着するならちょっと練習してもいいよね♡」
「ずっと前からティターニアさんにメイクしたくって…!!」
「「「「「「いいよね?!」」」」」」
『ア…イジワルシナイデ……』
「「「「「はい、どうだ!!」」」」」
『くっ…殺せ!!』
カ「…!!」
羞恥心で顔が真っ赤になり、ただ俯くことしか出来ない。カルエゴ君は勿論、他の男子も見ているというのに。
「やっぱ元が良すぎるわ…」
「髪質良すぎてビビった……」
「試着して本当によかった…あのドレスすごくウエストほっそいのにブカブカすぎるって何!?」
『殺せ…』
他の悪魔に褒められることがむず痒くって、こそばゆくって、その場から逃げたくなる。
『やっぱり無理!!…き、着替えてくる!!』
「「「「「待て待て待て」」」」」
『ヒョ…』
やっぱりウチのクラスメイト達はちょっとズレている。
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らい(プロフ) - あまねさん» 素敵なコメントありがとうございます!読者の皆様がカルエゴ先生のお嫁さんですので、楽しんで頂けたら幸いです(ー̀֊ー́˶ჱ̒ (5月5日 23時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - およめさんんんんんんんんんかわあいいい (5月4日 16時) (レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 悠鱸さん» ありがとうございます!!最近は忙しくてサイト覗けていなかったのですが、こちらでもコメント下さって凄く嬉しいです!是非今後ともよろしくお願い致します(^_ _^) (1月21日 17時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
悠鱸(プロフ) - やっぱりスゥッとお話が入ってきますね!?それほど語彙力があるというか、長さがちょうどいいと言いますか、吸収しやすいと言いますか…。あの…はい、好きです、。めちゃ好きです…好き以外の言葉が出てきません、それぐらい好きです、笑 完結するまで見まくります (1月21日 10時) (レス) @page21 id: 1e852fcc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年12月13日 12時