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カ「どこに行っていた?」
『お、屋上に…』
カ「何をしていた?」
『オペラ先輩と少し…お話を…??』
カ「……ほぅ?」
『ヒッ』
ピアノの練習が嫌で屋上でちょ〜っとサボって戻ってきたら、暗黒大帝様が仁王立ちでお待ちしていました。
『そ、そもそも!!私はピアノよりもヴァイオリンの方が得意だわ!!それにカルエゴ君の方が……あ、ナベリウス君の方がピアノ上手いじゃない!!』
カ「…"ナベリウス"、だと?」
『ヒェッ』
何よ、もう婚約者じゃないから立場をわきまえただけじゃない!!なんでそんなに睨まれなきゃなんないのよ!!
ほら、クラスのみんなも冷たい目で私を見てるに決まって……
「婚約破棄したのに仲良いよなぁ…」
「なんで婚約破棄したんだろ?」
「さぁ?でもあの二人以外ありえないというか……」
「もはや推しカプがくっつかないと許せない」
……生暖かかった(震)
嘘でしょ、え、みんな私達のことそんな風に思ってたの?まともなのって私だけなの?
みんなの生暖かい視線に耐えられず、恐る恐るカルエゴ君の方を見れば、どす黒いオーラを放っていた。
『…か、カルエゴ君』
カ「それでいい」
ひぃん(泣)
『で、でも…みんなの意見は聞くべきじゃないかしら?ほら、代表様の足を引っ張る訳にもいかないし……』
「連弾?もちろんデビOK!!」
「寧ろご褒美ですか?ありがとうございます!!」
「ティターニアさんが他の楽器やったら私達もう音楽祭頑張れません」
『えぇ……』
カ「お前のせいでクラスの士気が下がってもいいのか?」
『それは駄目!!』
カ「ならお前は俺と連弾だ」
「「「「うおおおおおおお!!!!!」」」」
ひぃん(泣)
〜♪
『…あっ、またテンポが速くなっちゃった』
カ「構わん。俺が合わせる」
『駄目よ、他のみんなが困るわ』
練習を初めてかれこれ何時間が経っただろうか。何度もカルエゴ君の足を引っ張ってしまって、メンタルがどんどん削られていく。
クラスのみんなも帰っちゃったし、教室に残っているのは私とカルエゴくんの2人だけ。
私がもっと上手ければ、こうしてカルエゴ君の時間を無駄にすることは無かったのに。
カ「…少し休憩するか」
『へ?ああ…うん』
休憩と言ってカルエゴ君が席を外すと、なんだか手持ち無沙汰になってピアノを弾く。
ポロン、と可愛らしい音が鳴って、緊張で張り詰めていた気も緩んでくる。
『…にんげーん、まるまーる、我ら〜の食い物〜♪』
カ「…何してる?」
『わっ!?』
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らい(プロフ) - あまねさん» 素敵なコメントありがとうございます!読者の皆様がカルエゴ先生のお嫁さんですので、楽しんで頂けたら幸いです(ー̀֊ー́˶ჱ̒ (5月5日 23時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - およめさんんんんんんんんんかわあいいい (5月4日 16時) (レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 悠鱸さん» ありがとうございます!!最近は忙しくてサイト覗けていなかったのですが、こちらでもコメント下さって凄く嬉しいです!是非今後ともよろしくお願い致します(^_ _^) (1月21日 17時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
悠鱸(プロフ) - やっぱりスゥッとお話が入ってきますね!?それほど語彙力があるというか、長さがちょうどいいと言いますか、吸収しやすいと言いますか…。あの…はい、好きです、。めちゃ好きです…好き以外の言葉が出てきません、それぐらい好きです、笑 完結するまで見まくります (1月21日 10時) (レス) @page21 id: 1e852fcc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年12月13日 12時