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カ「何故逃げる?」
『き、気のせいだと思います…』
距離が近いんだよ元婚約者!!
婚約破棄したはずなのになんでこんなに詰め寄られてるの!?なんでそんなに見つめてくるの!?
『あ、あのぅ…ちょっと距離が近いと思いませんか?』
カ「そうか?」
『交際もしていない異性にはあまり近づき過ぎない方がよろしいかと……』
両手を顔の前で壁にしながら説得を試みると、呆れたようにため息をつかれた。…かと思えば、両手をキュッと握られた。
心臓がヒュってなった……(震)
カ「…あのな、お前が言ったんだろう」
『…な、何を?』
カ「どんな形であろうと、俺のそばに居てくれるんだろう?」
言いましたけど…だからと言って付き合ってもない異性の手を握りますかねカルエゴ君……。
『でも…婚約破棄した相手ですよ〜?他にも可愛い女の子沢山いるし、カルエゴ君なら選り取りみどりじゃあないですか〜?』
カ「さっきからなんだ、その態度は」
ヒェェ…なんでカルエゴ君怒ってるの…?私、なんか癪に触るようなことしましたっけ?
『婚約破棄したんですから…その、私なんぞに構わず他のかわいい女の子と幸せになった方がよろしいかと……』
カ「…あ"?」
やばいやばいやばい…カルエゴ君のお顔がどんどん険しくなってる……暗黒大帝が降臨しちゃう……。
カ「…何か勘違いしているようだが、俺はお前と縁を切るつもりは無い」
『え…』
『で、でもそしたら君の恋路を邪魔しちゃうんじゃ……』
カ「俺の恋路も何も、お前の事しか見ていないのだから邪魔だと思う訳がないだろ」
『へ…』
お前しか見てないってどうやったら出てくるのその単語。
顔に熱が集まっていって、さっきまでは普通に喋れていた(?)のに、今は口をパクパクと動かすことしか出来ない。
カ「婚約破棄したから何だと言うんだ。俺は最初からお前しか見ていないし、自分の意志で選ぶのもお前だけだ」
『あぅ……』
ふしゅぅぅ…と茹で上がったように熱くなった顔は、きっと真っ赤に違いない。
耐えられなくなって顔を背けると、髪を一束掬われて、そのままちゅっ、と軽いリップ音を立てて髪に口付けられた。
カ「お前は婚約が破棄されたことで俺から逃げられたとでも思っているようだが、俺はお前を逃がす気は無い」
『ピッ』
カ「…そうだな。音楽祭も近い事だし、賭けをしよう」
『賭け…?』
カ「音楽祭でもし…優勝したら……
A、俺の恋人になれ」
……( 'ω')ファッ!?
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らい(プロフ) - あまねさん» 素敵なコメントありがとうございます!読者の皆様がカルエゴ先生のお嫁さんですので、楽しんで頂けたら幸いです(ー̀֊ー́˶ჱ̒ (5月5日 23時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - およめさんんんんんんんんんかわあいいい (5月4日 16時) (レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 悠鱸さん» ありがとうございます!!最近は忙しくてサイト覗けていなかったのですが、こちらでもコメント下さって凄く嬉しいです!是非今後ともよろしくお願い致します(^_ _^) (1月21日 17時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
悠鱸(プロフ) - やっぱりスゥッとお話が入ってきますね!?それほど語彙力があるというか、長さがちょうどいいと言いますか、吸収しやすいと言いますか…。あの…はい、好きです、。めちゃ好きです…好き以外の言葉が出てきません、それぐらい好きです、笑 完結するまで見まくります (1月21日 10時) (レス) @page21 id: 1e852fcc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年12月13日 12時