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"常日頃から貴女の愛らしい笑顔に癒され、貴女の優しい心に惹かれていました。どうか僕と……"
『…うへぇ』
シ「これで何通目だっけ?」
『目を通したのはこれで66通目ね…みんな似たようなことばっかり…結局は顔じゃないの…』
貰ったラブレターをシチロウ君と読みながら、似たような内容にため息をこぼす。
手紙に変な魔術がかかっている場合があるのでシチロウ君に協力してもらっているけれど、今のところ6分の1位の確率で催淫効果のある魔術がかかった手紙が出てきている。
『もう面倒だし、全部燃やしちゃおうかな』
シ「いいの?せっかくの好意だよ?」
『いいのよ。私は私の選んだ殿方と添い遂げるんだから…ラファ「ラファイア」
校舎の中だしゆっくり燃やそうと思っていたところを、誰かが先にラファイアをかけてゴォォッ、と山のように積まれていたラブレターが一瞬で燃えてしまった。
『え…』
シ「うわぁ…ここ校舎の中だよ?ちょっとやりすぎなんじゃない?
…カルエゴ君」
カ「…フン」
一瞬で消しちゃったよおい…じゃなくて、なんでカルエゴ君がここに!?…あ、シチロウ君に用があったのかな?
シ「自分に宛てられたものならまだしも…Aちゃんへのラブレターだよ?」
カ「…知っている」
シ「素直じゃないなぁカルエゴ君も…ねぇ、Aちゃん?」
『えっ…』
あ、目が合っちゃった。どうしよう、ちょっと顔やばいかも。
『アッ、私チョット用事ガ…ジャ!!』
シ「Aちゃん!?」
逃げるが勝ちじゃい!!
カルエゴ君を前にすると動揺してしまうんだから仕方がないよね。
うんうんと勝手に1人で納得した私は、シチロウ君が止めるのも聞かずに回れ右をしてダッシュで逃げ出した。
……が。
カ「おい」
『ヒッヒョェェ…』
数秒後にケルベロスちゃんに制服の襟を咥えられて捕まった。
『な、なななななんの用でしょうかカルエゴ様……』
カ「何故そんなによそよそしいんだ?」
はぁー!無自覚ってほんと怖い!!
君の顔を見たら冷静じゃいられなくなるなんて言えないけど。
カ「…体調はもう大丈夫なのか?」
『ア、ハイ、オカゲサマデ……』
うん、心配してくれるのは嬉しいよ。きゅんとしちゃうよね。
……だが距離が近い!!すごく近いんだよねぇ!!
鼻先が触れるほど距離を詰められ、全力で仰け反るが腰に腕を回されてご丁寧に支えられている。…何!?なんなの!?
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らい(プロフ) - あまねさん» 素敵なコメントありがとうございます!読者の皆様がカルエゴ先生のお嫁さんですので、楽しんで頂けたら幸いです(ー̀֊ー́˶ჱ̒ (5月5日 23時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - およめさんんんんんんんんんかわあいいい (5月4日 16時) (レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 悠鱸さん» ありがとうございます!!最近は忙しくてサイト覗けていなかったのですが、こちらでもコメント下さって凄く嬉しいです!是非今後ともよろしくお願い致します(^_ _^) (1月21日 17時) (レス) id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
悠鱸(プロフ) - やっぱりスゥッとお話が入ってきますね!?それほど語彙力があるというか、長さがちょうどいいと言いますか、吸収しやすいと言いますか…。あの…はい、好きです、。めちゃ好きです…好き以外の言葉が出てきません、それぐらい好きです、笑 完結するまで見まくります (1月21日 10時) (レス) @page21 id: 1e852fcc4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年12月13日 12時