40 ページ41
【バビル】にはお姫様がいました。
彼女はとても優秀で、蜘蛛の巣のように複雑に絡まった金の流れや機密情報をその脳1つで把握、記憶してしまう程でした。
彼女さえいればバビルは安泰。しかし、彼女は他の組織にとってバビルを壊滅に追い込むことが出来る最強の兵器であり、バビルの最大の弱みでもありました。
他のマフィア組織は勿論、警察までもが彼女のことが喉から手が出るほど欲しくてたまりません。
捕まったら最後、自分の愛するファミリーは一瞬にして不幸になってしまいます。
そこで、お姫様は考えました。
男ばかりのバビルで姫として生きるのではなく、同じ構成員としてその身を隠そう、と。
どれ程の時が流れたでしょう、どれ程涙を呑んだでしょう。
血の滲むような努力を重ねた彼女は…いえ、"彼"はいつの間にか、バビルの強力な幹部となりました。
全ては愛しい
『……うん、憶えた』
部屋で1人、ネグリジェ姿で沢山の資料に目を通してはその情報を理解して記憶する。
記憶したらすぐにシュレッダーにかけて、全ての情報は私の脳内だけに保存される。
『んー、…ちょっと休憩』
休憩がてらココアを飲みながら、今日の出来事を振り返る。
今日アスモデウス君が話してた"バビルの
確かにウチは男ばっかりだけどさ…実際の私を見たら、 姫の要素1ミリもなくてガッカリされそう。
『お姫様、ねぇ……』
……と、私には到底似合わないその呼び名を一言呟いたその時だった。
バァン!!と大きな音がして、音のした方を見てみると修理したばかりの扉を派手に破壊したオペラが立っていた。
『…は？』
オ「あ」
防衛本能が反応したのは早かった。
勝手に部屋に侵入してきた変態と視線がぶつかってから、コンマ2秒後には顔面に蹴りを入れる体勢が出来上がっていた。
『何しれっと不法侵入してんの!?修理したばっかりなんだよ!?』
オ「鍵かかってたから…」
『ノックくらいしなさいよ!!それでも入れないけど!!』
オ「は？」
『は？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らい(プロフ) - さくらさん» 素敵なコメントありがとうございます!!素人の拙い文章ですが､楽しみにしてくれているなんて光栄です😭ゆっくり更新していきますので、是非これからも楽しみにしていただけると嬉しいです!! (3月21日 21時) (
レス) @page46 id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - いつも最高のお話をありがとうございます😭続きも楽しみに待ってます！受験も頑張ってください！！ (2月12日 22時) (レス) @page46 id: e8dfac7bef (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち - 続きが早くみたい！ (11月9日 23時) (レス) @page22 id: 8e30180732 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 蓬さん» いつもご愛読頂きありがとうございます‼︎今回の作品も楽しんでいただけたら嬉しいです🥰 (10月29日 23時) (レス) id: 548d1d254d (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - 最近、忙しくて久しぶりに来てみたら新作が😭😭😭今回の作品も大好きです…ほんと、大好きです、ありがとうございます🥹 (10月29日 23時) (レス) @page16 id: 78f3750f7e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らい | 作成日時：2023年10月16日 20時
