被食者にだけはなりたくない。

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『おい‼︎おいおいおいおい‼︎やめろって言ってんだろ‼︎』
オ「聞こえねー(棒)」

やめろと言っているのに、オペラがズボンを下ろそうとする手は止まらない。…まずい、このままじゃ本当に喰われる‼︎

『や・め・ろ‼︎この変態‼︎この…っ、…きゃあっ⁉︎』
オ「……は?」

ぐぐぐ…とズボンを上げて対抗しようと必死になるが、持ち前の馬鹿力に長時間耐えられるはずもなく、ついにズルッとズボンが下ろされて下着が露わになった。

オ「ピンクのフリル……」
『あ…やだ…見るなぁ……』

羞恥心が粉々に破壊され、一気に体中が沸騰しそうなほど熱くなる。…が、もう終わりだと思った途端、ビシ、とどこかから音が鳴り，オペラの動きが突然止まった。

オ「やっば…」
『…?』

突然止まった…?今度は何だ…?
……ん?待てよ、今って逃げる大チャンスなのでは?

『…せいっ‼︎』
オ「⁉︎」

ズボンを一気に上げて、そのまま両足でオペラの胸板を蹴ると人1人分の距離ができる。逃げるには十分だ。

オペラが呆気に取られている間に素早くオペラの腕の中から脱出し、ダッシュで逃げ出した。

『あばよ!!』
オ「…あ"?」

…っしゃあ!!喰われずに済んだ!!
















『はぁっ……はぁっ……』

息を荒らげながら我が家に駆け込み、施錠をしてそのままドアにもたれかかってしゃがむ。

「にゃ〜?」
『…っ、シャリ〜〜(泣)』

主人を心配して鳴く天使に抱きつき、すりすりと頬擦りをする。…うぅ、ウチの子まじ天使……。


愛猫のシャリのお腹に顔を埋め、シャリを思い切り吸いながら今後の事を考える。

『きっと欲張りすぎたからバチが当たったんだ…副業しなくても高収入だし、もうやめよう…それで真面目に働いて、オペラに絡まれないように地味に生きて……何かあればカルエゴさんを餌にしよう…』

カルエゴさんには悪いけど、必要な犠牲だもの、仕方がない‼︎と思いながら、なかなかいい考えにうんうん、と頷いていると、ポケットに入っているスマホの通知音が鳴った。

『…ったく、こんな時に誰だy…ピギャアアアアアアアア‼︎』

液晶画面を確認してみれば、メッセージが2件届いていた。
相手は勿論あの悪魔、オペラである。


"お前、明日"

『"覚悟しとけよ"……ﾋｨｨ…』

明日、何されるんだろう…(震)
ダラダラと冷や汗が流れ、だんだんと青ざめていくのが自分でもわかる。…や，やっぱり明日は仮病でも使って休もうかな……。

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