愛を伝えるには【mmab】 (ページ4)

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「目黒、来て？」

シャワーから上がると、阿部くんはベッドに座っていた。
真っ白なベッドに座る阿部くんは、目に毒だ。

「阿部くん、俺」

やっぱり、こんなこと。だって阿部くんは尊敬する先輩だし。

そう言おうとしたら、腕を引かれてベッドに倒れ込んだ。

「あべく、んっ、」

倒れ込むと同時に、唇に何かがあたった。

…阿部くんに、キスされた。

「めぐろ」

阿部くんの声がいつもの何倍も甘い。

キスされてパニックなのに、そんな甘い声出されたら、

「シよ？」

＊

あまりにも魅力的なものを目の前にすると、本当に理性は簡単に負けてしまうんだな、と思った。

あの後、返事代わりに阿部くんに俺から深いキスをして、そのまま抱いた。

実際俺の理性なんて着いてきた時点でもうほとんど残ってなくて、簡単に切れてしまうようなものだったんだろう。

抱いてる最中は、止まらなかった。理性なんてもうこれっぽっちも残ってなくて、阿部くんの魅力に狂わされて、ただただ求めた。

阿部くんの寝顔をみて、思わず自分の髪をぐしゃりと掴んだ。
昨日、男が感じるはずのない場所に触れた時、甘い声を出した阿部くんに他の男の影を感じて、嫉妬して、どうしようもなくなった。
おかしいって分かってる。彼氏…どころか、まず男を抱いたこともないのに、何故かこうなって、阿部くんを抱いて、更にこんな感情を抱いてるなんて本当におかしい。

「…しっかりしろよ、俺」

ぼそりと呟くと、隣で寝ていた阿部くんがもぞりと動いた。

やばい、起こしちゃったかな。