好きな人の元カノが最悪だったので一泡吹かせてやろうと思う【松野千冬】

一泡吹かせる4回戦 ページ5

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いやマジ千冬が可哀そうすぎる…。


同じクラス、いや同じ空気を吸うだけでも嫌なのに、席が隣とか…。


はやく席替えしてやってくれ、先生よ。


そんなこんなで、私は一つ気付いたことがある。





「うわ松野くん可哀想だな…。」




「そりゃあれは俺でもフるわ。」




「昨日、他の男と歩いてるの見たよ？」




「何股してんの？」





私が何もしなくても、松井有栖は嫌われているらしい。


というか、千冬にフラれたことで余計好感度下がったみたいだ。


そしてそれだけではない。





「そこから助けてあげる皆川さん優しすぎる。」




「天使？」




「女神だろ。」





なんか私の好感度爆上がりで草。


〈もっと称えろ愚民ども〉


とか言ってみたいんだけど、君たちクラスメイトは私の仲間だ。


愚民なわけがない。


そしてみんなが言っていることはブーメランだ。


みんな、天使は君たちだぜ。(キラキラスマイル)


そして、みんなは間違っている。


女神は千冬だ。異論は認めん。(圧のあるスマイル)





『ちょっとみんな、陰口はやめよ？』





いいかい、皆に問題だ。


松井有栖が一番嫌がる事、それはな〜んだ？





「み、皆川さんが言うなら…」




「そうだね、やめよ〜」





私にいじめられることでも、得意げな顔されることでもない。


それは、私に助けられることだ。





「っ……！！！」





現に松井有栖。


とても恐ろしい般若のような顔でこちらを見ている。


あら、顔がさらにブサイクになっちゃうからやめた方がいいのに…。


一応言っておくが、たとえ容姿が整っていなくても、優しい人には何とも思わない。


むしろ優しい人は愛嬌のある顔をしているし、ブサイクはあんまりいない。


私がこのように毒舌になって天罰を下そうとするのは、私が愛している千冬を傷付けやがる性格の悪いバカだけだ。


そこは勘違いしないでいただきたい。





『じゃあ千冬、HR始まっちゃうからまたね？』




「おう。」




『松井さん…有栖ちゃんって呼んでいいかな？有栖ちゃんも。』ニコッ




「…っ」





うっわ、無視かよ。


そんなことするとさらに好感度下がっちゃう気がするけど、千冬を傷付けるくらいバカだから分かんないのね。


こういうことするの、本当は嫌なんだけどな。


普通悪女っていっても有栖ちゃんほどのは中々いないし。


でもあなたがやったことは罪深いこと。


それなりの覚悟はしててね？

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