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『え…ここ?』
着いたのは、家庭科室。
家庭科部の部室でもある。
そして、私も放課後に何回も利用していた。
彼氏に送るマフラーやセーターをつくるために…。
「ずっと前から知ってたんだ。Aさんが放課後、家庭科室で好きな人にセーターを編んでること。俺は、そこを好きになったんだ。」
炭治郎くんは前を見て、言った。
ずっと不思議だった。
炭治郎くんは私のどこを好きになったんだろうって。
最初は、浅い理由しかないと思ってたけど、そうじゃないってわかったから。
ちゃんと内面を好きになってくれたんだ。
ありのままの私を好きになってくれたんだ。
受け入れてくれたんだ。
『見てたの!?』
恥ずかしい。
見られているなんて知らなかった。
顔が赤くなるのが分かった。
「ずっと贈られる相手がうらやましかった。」
炭治郎くんはそう言った。
そして、家庭科室の戸を開く。
「だから、自分がその相手になれたら、Aさんに何倍もの愛を贈るんだって決めてたんだ。」
家庭科室の机の上。
私がよく使っていた、お気に入りの場所。
私は、そこにあるものに目を奪われる。
手編みのセーター
手作りのスマホカバー
一週間記念のメッセージカード
これは…
自分がやられるとかなり恥ずかしい‥‥!
私は赤くなった顔を手で覆った。
「それから…」
炭治郎くんは制服のポケットから小さな箱を出した。
「手作りの婚約指輪…です」
そして、その指輪を私の左手薬指にそっとはめてくれた。
私はその指輪を見つめる。
すごくきれい。
飾りとかもなくて、シンプルだけど、炭治郎くんからだったらなんでも嬉しい。
『一週間、これ作ってたってこと!?』
「すみません!彫金とかセーターの編み方とか、勉強してて、時間がかかっちゃって‥‥」
いつも贈る側だったから、受け取るのは慣れてない。
でも、炭治郎くんに嫌われたわけじゃなかった。
炭治郎くんが私のためにここまでしてくれた。
素直にうれしさがあふれてきた。
「愛の重さでAさんに負けたくなかったんだ。喜んでくれてよかった。」
炭治郎くんは少し赤くなった顔で、にっこりと笑った。
私の大好きな笑顔。
とても安心する。
『わたしからもプレゼントがあるんだけど…』
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ちょこれーと(プロフ) - マグロ丼さん» ありがとうございます!!自信ありです(笑)何度もコメントありがとうございます!頑張ります! (2021年3月5日 16時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
マグロ丼 - 受験お疲れ様です!これからどうなるか、めっちゃ気になります!更新頑張って下さい!応援してますヾ(≧∀≦*)ノ〃 (2021年3月4日 20時) (レス) id: f25e67f1f1 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(受験のため、占ツク封印中)(プロフ) - マグロ丼さん» うわぁぁ〜、ありがとうございます!!!これからも重く、頑張ります炭治郎(笑) (2021年2月26日 17時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
マグロ丼 - 素敵な作品をありがとうございます!とっても面白いです!これからどうなるか楽しみです!更新頑張って下さい!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!! (2021年2月25日 21時) (レス) id: f25e67f1f1 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(受験のため、占ツク封印中)(プロフ) - こなつさん» コメントありがとうございます!これからもグイグイ行きます(笑)更新頑張りますね!! (2021年2月23日 22時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2021年2月20日 20時