EpisodeLXXVII ページ21
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「Aちゃん！！！来るの遅くなってごめん！」
私の名前を呼ぶ大好きな人の声は幻聴でも走馬灯なんかでもなかった。確かにそこに雲雀くんがいて、信じられないけど本当で。ただただ涙が溢れて止まらなかった。
『ひ…ばり、くん？』
「うん、」
『ひばりくん？』
「うん」
すりっと優しく頬の涙を雲雀くんの手が拭う。夢じゃないのがやっぱり信じられなくて、何度も雲雀くんの名前を呼ぶ。雲雀くんは笑って何度も頷いてくれた。
『わ、たしの名前…』
さっきからずっと「Aちゃん」って呼んでくれる雲雀くん。記憶を失ってからは頑なに呼んでくれなかったのに。雲雀くんが来てくれたことに驚いて気にしていなかった。私がそう言えば、雲雀くんはちょっと泣きそうな顔で眉を下げて笑った。
「…全部、思い出したから」
『え…？』
「Aちゃんのこと、全部思い出したから。思い出せたら名前を呼ぶって、ずっと思ってた」
思い出してくれた。雲雀くんが私のことを全部思い出してくれた。私との思い出も、私を好きな気持ちも全部取り戻してくれた。そう思ったら、もう涙で何にも見えなくなった。
さっきまで少し動くのでさえ辛かったのに、思わず雲雀くんに抱き着いた。雲雀くんは泣きながら笑って受け止めてくれる。あたたかくて、やさしくて、安心した。
「すきだよAちゃん」
雲雀くん。
私も世界で1番、雲雀くんのことが大好きだよ。
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A few years later→←EpisodeLXVI
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ちょこれーと(プロフ) - 君色世界さん» コメントありがとうございます！本当に完結させれたのは読者様のおかげです…！新作もwtriで執筆中なのでこれからも頑張ります…！ (3月21日 22時) (
レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 緋彩さん» コメントありがとうございます！バッドエンドも考えたんですけどやっぱりハピエンしか勝たん！ってなりました(笑)無事完結させれて良かったです！ (3月21日 22時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
君色世界(プロフ) - 完結おめでとうございます。そして、素敵な作品をありがとうございました！！ (3月16日 1時) (レス) @page23 id: 430d564ff5 (このIDを非表示/違反報告)
緋彩(プロフ) - 完結おめでとうございます。遂に終わってしまって寂しいのとハピエン嬉しいのとこれからもお幸せにが入り乱れてます。ありがとうございます。 (3月16日 0時) (レス) @page23 id: bb74cd36c0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - おあさん» コメントありがとうございます！書くの私も辛かったりもっと甘々にしたかったなぁ、なんて思う所は沢山あるんですけどそう言っていただけると嬉しいです！ここまで読んでくださりほんとうにありがとうございました！ (3月15日 23時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2024年3月3日 13時
