Episode�� ページ6
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「雲雀に告白されたってほんと？」
『…ほんと』
「早く返事してあげないの？」
『…いいよなんて言っていいのかな』
「なんで？ずっと好きだったじゃん雲雀のこと」
今日はカフェにお兄ちゃんしかいない日、お兄ちゃんにカフェに呼ばれた。何となく察しは着いてたけど、閉店後の静かなカフェでお兄ちゃんがそう聞いてきた。きっと雲雀くんから聞いたんだろうな。
『今のままの方がいいんじゃないかなって、思って』
「何で、」
『病気…治んないかもしれないし。雲雀くんとは今のままが楽しいよ、きっと』
私がそう零せば、お兄ちゃんは私よりもずっと苦しそうな顔をした。お兄ちゃんはいつだってそうだ。私のことを何よりも大事にしてくれる。そんな顔しないでよ。私も胸がきゅうっと痛くなる。
私には持病がある。その病気は手術しないと治らない。その手術は凄く難しくて成功率も低い。それでもまだ前を向いていられるのは、家族が、お兄ちゃんがいてくれるからだと思う。薬を飲んでいれば進行は遅らせれるし日常生活にも支障はない。
だけど、いつまた悪化するか分からない。そうなったときに雲雀くんを困らせたくない。今のままなら、私も苦しまなくて済む。
「放っておけばそうかもしれないけど、手術が成功すれば…！」
『でも難しい手術でしょ？』
「A…」
お兄ちゃんは一度顔を歪めると、少し掠れた声で私の名前を呼んだ。そのままぎゅうっと力強く胸に引き寄せられて抱きしめられる。
『お兄ちゃ、』
「まだやりたいことたくさんあるでしょ？」
『っ、』
「お願いだから、何でも諦めるみたいに言うなって」
…ほんとはすっごく嬉しかった。雲雀くんが同じ気持ちでいてくれたなんて、夢みたいで信じられなくて。だけど、どこかで私なんかが幸せになっちゃいけないって思ってた。誰かを、雲雀くんみたいに優しい人を傷付けてしまうって。
…それもまた、私にとって大事な人を傷付けていた。変わりたいって、言いたい事言えるようになりたいって、私の生きたいように生きたいって、本当は思ってたはずなのに。
気が付けば、どんどん涙が溢れてきて。止まらなくなって、お兄ちゃんの胸の中で子供みたいに泣いた。
「…いってきなよ」
『…っ、うん』
もう後ろ向きになったりしない。
雲雀くんにすきって、ちゃんと伝えるんだ。
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ちょこれーと(プロフ) - すと@STo_dreamさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…(´；ω；‘)更新頑張ります！！ (2月19日 11時) (
レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
すと@STo_dream(プロフ) - 新作！！待ってました！！もう既に神小説の予感しかしません…。ちょこれーと様ありがとうございます！次の更新が待ち遠しいです(笑) (2月18日 20時) (レス) @page4 id: 47475b39fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2024年2月18日 15時
