EpisodeXLIII ページ43
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Aは雲雀と会ってすごく変わったと思う。僕の知らない所で、気が付いたらすごく強くなっていた。雲雀があんなことになって、Aはどうなってしまうのか怖かった。でも雲雀が目を覚まさない間、セラもアキラも僕もAの明るさに救われてばかりで。多分Aがいなかったら、もう僕らはダメだったと思う。
そうだ、別にもう目を覚まさないってハッキリ言われた訳じゃないのに。勿論ショックだし悲しいけど、今は雲雀のために自分にできることをしたい。ひばがこれだけAにお見舞いされて、このまま寝たままな訳ないし。
『お兄ちゃん！今日も行ってくる！』
「ごめん、今日僕行けないけどセラが後から行くって！」
『分かった！』
ひばの代わりにカフェのことも手伝ってくれていて、任せた仕事が終わると病院に向かう。いつもひばに学校のこととか僕らのことを話しているらしい。病院へ駆けていく後ろ姿を見送る。Aに言われると、雲雀が目を覚ますって本当に思える。
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前にアキラに聞かれたことがある。どうして自分にだけAの病気と余命のことを話したかって。
「…どうしてって」
「タライにもセラおにも話せたじゃないですか」
独りで抱えていたら壊れてしまいそうだったから。優しくて可愛くて、そんなたった1人の妹の状態がそんな風だと知った時、目の前が真っ暗になった。どうしてあんなにいい子がこんな目に遭わないといけないんだろう。何がダメだったのか、どこにもぶつけられないやるせない気持ちでいっぱいで。
A本人になんて当然話せない。それにAなら雲雀に話すなと言うはずだと思ったし、雲雀はきっと受け止められない。セラに話さなかったのは、何となくセラの気持ちに僕が気付いていたから。…アキラしかいないって、そう思った。アキラなら僕よりずっと冷静に受け入れてくれるかもしれないって思ってしまった。
「…1番最初にアキラが思い浮かんだから」
僕がそう言えば、アキラは目を伏せた。嘲笑するみたいに、軽く笑った。
「…私は奏斗が思っているより大人じゃないですよ」
ごめんアキラ。言葉は出てこなかった。それからも普通にAたちと接するアキラを見て、僕がアキラに重すぎる事実を背負わせてしまったことを理解した。
僕はみんなに言ってないことが多すぎる。
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ちょこれーと(プロフ) - すと@STo_dreamさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…(´；ω；‘)更新頑張ります！！ (2月19日 11時) (
レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
すと@STo_dream(プロフ) - 新作！！待ってました！！もう既に神小説の予感しかしません…。ちょこれーと様ありがとうございます！次の更新が待ち遠しいです(笑) (2月18日 20時) (レス) @page4 id: 47475b39fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2024年2月18日 15時
