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EpisodeXXVII ページ27










雲雀くんと守れない約束をした。








「A」



『あ、セラくん!』









旅行から帰ってきて、今日も飽きずにカフェに向かう途中にセラくんに会う。勿論セラくんもカフェに行く途中。最近よく会うなぁ、なんて思いながら一緒にカフェまで行くことにした。お兄ちゃんが旅行の写真をプリントアウトしたから見に行くのもある。


楽しかったね、また行きたいね、なんて2人で笑いながら話して。でも、どうしても頭から消えないことを口に出す。








『セラくん、…雲雀くんに余命のこと、言わないとだめ…だよね?』








楽しい話を区切りたくなかったけど、こんなことセラくん以外に話せない。セラくんは私の質問に黙ったまま顔を背けると、少しだけ目を伏せて言った。








「…雲雀は知ってもAを嫌になったりしないよ」








セラくんの言い方は、ただの慰めじゃなくて本当にそうだよって言ってくれているみたいだった。たしかに、あれだけ私のことを大切に想ってくれている雲雀くんが、余命の事を話すことで私を傷付けるなんてことはないのは分かってる。








『…分かってる、よ。でも、』



「うん、」



『雲雀くんが悲しんだらどうしよう。苦しんで雲雀くんまでどうにかなったらどうしよう。…そう思ったら、中々言えなくて』








雲雀くんは優しいから。私のせいで苦しんだりするのは見たくない。


雲雀くんは私に対して真っ直ぐ接してくれるのに。こんな風で彼女だって胸張っていいのかな。大事な人に隠し事するなんていいのかな。








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作品ジャンル:恋愛
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ちょこれーと(プロフ) - すと@STo_dreamさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです…(´;ω;‘)更新頑張ります!! (2月19日 11時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
すと@STo_dream(プロフ) - 新作!!待ってました!!もう既に神小説の予感しかしません…。ちょこれーと様ありがとうございます!次の更新が待ち遠しいです(笑) (2月18日 20時) (レス) @page4 id: 47475b39fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/  
作成日時:2024年2月18日 15時

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