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「呼び出す手間が省けたなぁ緋八。この前うちの奴がやられた分覚悟しろよ？」
『マナ！私まだ大丈夫だから！怪我もかすり傷…』
「俺だけでいい。Aは怪我の手当て最優先」
マナは強い。私よりもずっと強い。だけど流石にこの量の敵はどうにもならない。もう一度敵に奪われていた武器に手を伸ばしたけど、さっきよりも強く腕を握られた。
「どうせ今戦ってもその怪我じゃ足手まといにしかならへん。今仲間が向かってるはずやから」
『でも！』
「Aに何かあるのが1番嫌やねん俺。な？」
さっきまで険しい顔をして、私をわざと突き放すような言い方をしていたマナが、観念したように急に優しく笑うから何も言えなくなる。私の頭を一度撫でると、一度溜息をついて立ち上がった。
「来いよ緋八！ヒーローのくせにビビってんのか？」
「Aを今すぐ解放しろ。解放してくれんなら俺で手打ちや」
今なんて。アジト中の敵がざわめき立つ。そんなの絶対ダメだ。私から離れていくマナを追おうとしたけど、駆け付けたマナの仲間が強制的に私を抱えてアジトの出口へ走る。私が抵抗して降りようとしても、マナの指令だからと聞いてくれなかった。
「聞いたかお前ら！緋八で手打ちだとよ！」
「オイここ鍵閉めろ」
『マナ！マナ…！！！』
私の呼びかけも虚しく目の前でアジトの扉が閉まる。マナは最初からこのつもりだったんだ。勝つんじゃなくて自分を犠牲に私を守るつもりだった。アイツらがやりそうなことなんて手に取るようにわかるし、マナはきっと言った通り抵抗なんてしない。
マナの仲間に半ば無理矢理怪我の手当てをされる。この人たちはサポートに従事してるから戦闘はできない。今戦えるのは私だけ。この人たちだってマナがあんな風になることなんて望んでないはず。
マナが私のせいで酷い目に遭ってるのに、何にもしないでいられるわけがない。
「待って！まだ怪我の手当てが終わってません！」
『ごめん、でも行かなきゃ』
後ろを追う仲間を振り切って、敵のアジトに引き返す。扉を力ずくで何とか開けると、もう敵はいなくてマナが床に倒れていた。遅かった。無理でも不可能でも返り討ちにしてやりたかったのに。でも今はマナが最優先だ。
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ちょこれーと(プロフ) - しきさん» コメントありがとうございます！少しずつ解像度あげて書けるように頑張ります！ (3月7日 21時) (
レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - ﾋ-ﾛーまってます！ (2月28日 20時) (レス) @page39 id: 3ca2ff76bf (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 征狐さん» コメントありがとうございます！正直メンタル終了してたことが多々あったので、ゆっくり休みます…。ありがとうございます！！ (2月12日 15時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
征狐(プロフ) - 合格おめでとうございます！今まで大変だったと思います、ゆっくり休んでくださいね…✨ (2月12日 15時) (レス) id: 884f1b32a5 (このIDを非表示/違反報告)
のんはる(プロフ) - ちょこれーとさん» 私なんかの小説を！？ありがとうございます！！これからも更新楽しみにしてます！！ (2月10日 21時) (レス) id: 938b37ffce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2024年1月2日 15時
