来年の本命は【wtri】 ページ28
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『うわぁっ、ひ、ひば！助けて！！』
「ちょっ、何やってんだよ…！中火って言ったじゃん」
『ごめんって〜〜笑』
街中はハートだのチョコレートだのバレンタイン一色で、何となくみんな受かれているような気がする。そんな俺も今は幼馴染のAのガトーショコラ作りに付き合わされている。カフェでアルバイトもしてるし、料理は結構得意な方。だからか、料理がまるでからっきしのAに付き合うことになった。
現に今、沸騰し始めた鍋に悲鳴をあげた。頼まれなくても危なっかしいから手伝ってたんだろうな。
「これ誰にあげんの？」
『んふふ〜、大学の同じサークルの先輩！超カッコいいし優しいの！』
「ふーん。俺はソイツのために毒味させられるってわけね」
『毒味って！！』
「嘘だって、美味そうじゃんコレ笑」
『だってひばが手伝ってくれたからね〜！私だけだったら家爆破してたよ』
「マジでAが言うと冗談に聞こえねぇんだよなぁ…笑」
出来上がった生地を型に流し込む。まだ焼いていないけど甘くていい香りがした。急にお菓子を作ると言うからどうなる事かと思ったけど、俺がつきっきりで教えた甲斐があって何となかった。
「これは今日俺らで食べるとして、バレンタイン前日も手伝った方がいいの？」
『…ううん、大丈夫！やっぱ好きな人にあげるやつは自分だけで作んないと！』
「そっか、頑張れよ」
『ありがとう！ひばのおかげだよ〜ほんと、』
ガチで無理そうなら呼ぶかも〜と笑いながら謝るAに、俺もつられて笑う。
好きな人のために料理苦手なくせに手作り頑張るとか、マジで可愛いなぁコイツ。俺が誰にでも優しいって思ってんのも、無邪気で真っ直ぐで可愛くて。俺の好意にも気付かねぇし、自分が可愛いのにも気付いてない。俺よりバカで素直で。めちゃくちゃムカつく。
「じゃあ渡し終わったら俺に結果は教えてよ。慰めでやるし惚気聞いてあげるからさ」
『いい報告できるように頑張るね…！』
「Aなら大丈夫だよ。上手くいくといいな」
『うん！』
心にもない言葉がスラスラ出てくる。誰よりも近くにいるのに、ずっと近くで見て来たのに、すごく遠い。でもせめて、Aが何か頑張ったり喜んだり泣いたりしてる時に、最初に来てくれるのは俺のところであってほしいから。
ああでも、もう少しでそれも俺じゃなくなるのかな。
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ちょこれーと(プロフ) - しきさん» コメントありがとうございます！少しずつ解像度あげて書けるように頑張ります！ (3月7日 21時) (
レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - ﾋ-ﾛーまってます！ (2月28日 20時) (レス) @page39 id: 3ca2ff76bf (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 征狐さん» コメントありがとうございます！正直メンタル終了してたことが多々あったので、ゆっくり休みます…。ありがとうございます！！ (2月12日 15時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
征狐(プロフ) - 合格おめでとうございます！今まで大変だったと思います、ゆっくり休んでくださいね…✨ (2月12日 15時) (レス) id: 884f1b32a5 (このIDを非表示/違反報告)
のんはる(プロフ) - ちょこれーとさん» 私なんかの小説を！？ありがとうございます！！これからも更新楽しみにしてます！！ (2月10日 21時) (レス) id: 938b37ffce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2024年1月2日 15時
