同期兼好きな人【fw】 ページ22
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『っ〜、雨やっば！傘持ってて良かったぁ…！』
買い物帰りの突然の大雨。折りたたみ傘を持参していたおかげでびしょ濡れにはならずに済んだものの、雨足は増すばかりで家へと急いだ。ライバーって引きこもり多いし、こういう時こそウーバーしとくんだった。今更嘆いても仕方がない。
ふと視線を外すと、近くの公園のベンチに髪色の派手なお兄さんが傘もささずに座っていた。心配だったけど、こんな土砂降りも気にせず座っているのは恐らくヤバいお兄さんだし、危ないので見て見ぬふりをしようとした。だが、私の足はお兄さんの顔がはっきり見えたところで止まる。
『…湊、くん？』
「え…」
私の同期の不破湊だったから。虚ろな瞳が地面から私に向く。私もだけど、湊くんも驚いて大きく目を見開く。そういえば前に家が意外と近所だったことが判明したんだっけ。今はそんなことはどうでもいい。このままじゃ湊くんが風邪を引いてしまう。
『ちょっ、大丈夫！？どうしたの？』
「…なんか、仕事で姫に酒ぶっかけられて、家の鍵もどっかで落としたらしくて、何かもうどうでもよくなっちゃった、」
湊くんが、はは、と乾いた笑みを漏らすとそう続ける。なるほど、相当な不幸つづきというわけだ。よく見れば湊くんのシャツには、雨とは違う薄っすらシミができている。
多分誰か湊くんの友達とか、他の男性ライバーに助けてもらう方が色んな意味でいいんだろうけど。家が近いかも分からないし、早くしないと本当に風邪を引く。いつも明るくて面倒見のいい湊くんだから、かなり弱り切っているように見える今の姿を誰かに見られるのは嫌がりそうだし。
『…うち来る？』
「は？俺男やぞ？」
『知ってるけど…！こんなびしょ濡れの同期見捨てるほど最低じゃないし！』
もうすっかり濡れているから意味があるかは知らないが、ベンチの方に傘を傾ける。肩が少し濡れるのも構わず、体を拭くには不十分過ぎるタオルを差し出す。湊くんはそれでも少し悩んだが、私からタオルを受け取ると小さく「ごめん」と呟いて徐にベンチから立った。
炎上とか知らん。不破湊のコアなファンの方はごめん。いやでも仕方がないことだ、と頭の中で言い訳する。それでも、湊くんがただの同期じゃなくて好きな人だから、ちょっと私情が入っているのは許してほしい、なんて。
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ちょこれーと(プロフ) - しきさん» コメントありがとうございます！少しずつ解像度あげて書けるように頑張ります！ (3月7日 21時) (
レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - ﾋ-ﾛーまってます！ (2月28日 20時) (レス) @page39 id: 3ca2ff76bf (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 征狐さん» コメントありがとうございます！正直メンタル終了してたことが多々あったので、ゆっくり休みます…。ありがとうございます！！ (2月12日 15時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
征狐(プロフ) - 合格おめでとうございます！今まで大変だったと思います、ゆっくり休んでくださいね…✨ (2月12日 15時) (レス) id: 884f1b32a5 (このIDを非表示/違反報告)
のんはる(プロフ) - ちょこれーとさん» 私なんかの小説を！？ありがとうございます！！これからも更新楽しみにしてます！！ (2月10日 21時) (レス) id: 938b37ffce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2024年1月2日 15時
