Episode45 ページ46
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私だって離れたくなんかないよ。
離れて行かないでって、不破くんが私から離れて行きそうなのに。
不破くんに迷惑かけたくないから、これ以上傷付きたくないから離れるしかなかった。
『…不破くん、女の人とキスしてた』
「え…」
『仕事遅くなって時間合うかなって、一緒に帰ろうと思って、そしたら…』
言葉にするのが辛くて、ぐいっと不破くんから体を離した。
不破くんに触れるのも触れられるのも、胸が痛い。
「あー…、あの子か」
『不破くんはホストだから仕方ないって分かってる、けど…妬いて、でも迷惑って分かって…』
「まぁしてへんけどな、キス」
『っえ、』
不破くんはあっけらかんとそう言った。
何となく嘘をついているわけじゃないって、私の直感が言う。
「されそうにはなったけど、普通に断った」
『なんで…』
「何でって…んー…、昔は気にしなかったよ確かに。Aちゃんと会う前は何にも思わんかったけど、Aちゃん好きになってから他の子の距離とかすごい気になるようになっちゃって、」
『わたし、?』
「頬にキスされたらバレんように擦ったり、ベタベタ触られた服にファブ〇ーズかけたり、Aちゃんのことしか見えなさ過ぎてクズみたいなホストやってたわ俺」
『ファブ〇ーズ…』
「それは流石にやりすぎか?でも、キスもハグも全部Aちゃんとだけしたいから」
キスも触れるのも抱きしめるのも、不破くんにとって何でもないことだと思ってた。
けど、私が思ってるよりもずっと不破くんは私のことを大切にしてくれてた。
ああ、でも1つだけわかってない謎がある。
『あと、休みの日に女の人と出かけたのも偶然見かけた…』
「あー…スー…あれは…」
私がそう言うと、不破くんは分かりやすく目を泳がせた。
『やっぱりそういうこと…』
「違う違う!!マジで違う!!ちょっと待って、うわコレどうしよ」
ちゃんと本当の事を知りたい。
不破くんは一度私と目を合わせると、大きく一度息をついた。
「俺ね、ホストやめて経営に回ることにした」
『え…、え!?』
「その子にキスされそうになったのも、いつも指名してくれる子でちょっと荒れたからでさ…」
ホストやめる…?
私の理解が追い付かないまま、不破くんは話を続けた。
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ちょこれーと(プロフ) - 七瀬えぬ??@Nの嫁さん» コメントありがとうございます!返信めちゃくちゃ遅くなってすみません(´;ω;`)ウッ…こちらこそ、素敵なリクエストありがとうございます!感謝感謝すぎます…💖 (7月17日 13時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬えぬ??@Nの嫁(プロフ) - ご完結おめでとうございます!(でいいのかな、?)リクエストも答えてくださりありがとうございました!!😭一枚上手な夢ちゃんとのfwさんの絡みがいつも顔が赤くなるくらい甘すぎて『てぇてぇ』でした、!!感謝感謝!!! (2022年12月3日 10時) (レス) id: 73fef89aef (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます!ストーリー考えるの大変だったのでそう言っていただけると嬉しいです!翠さんにもいいことがありますよーに🌈 (2022年11月19日 12時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - エイの干物さん» コメントありがとうございます!aknのから読んでくださったんですね!めっちゃ嬉しいです!! (2022年11月19日 12時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - ひてゃんさん» コメントありがとうございます!読者の皆様のおかげで完結させることができました・本当にありがとうございます!! (2022年11月19日 12時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2022年10月1日 22時