【2j3j】唐辛子だけど甘いんです【akn】

◇やっぱり友達なのです ページ33

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あれから、私への棘のある視線だとか言葉は一切感じなくなった。
1番の友達には裏切られたけど、それでも私を気にしてくれる子はいたから、相変わらず毎日平和で楽しい大学生活を送っていた。


何事もないまま、彼女と話さないまま1週間が過ぎた。
まぁ話せなくなって寂しいと言ったら噓になるかなぁ。
裏切られたのに何言ってんだか。でも、好きだったんだな彼女の事。










「さっきのテスト難しくなかった？」



『あの先生って抜き打ちばっかだしね。笑
　とりあえず埋めたけど私も自信ないなぁ』



「ちょっとー、それ絶対できてるやつじゃん！」



「そうだよ、Aちゃん前のテストも良かったじゃん！」



『そんなことないよ！今回はヤバいって！前、半分ちょいだったことあるし！笑』



「ほんとに〜？」










寂しいと言っても、ずっと考えているわけでもない。
周りの子とさっきのテストの話で盛り上がっていた、
こういう事言ってる子こそ、結局できてるんだよーなんて笑っていると。










「A、ちょっと今いい…？？」










彼女が少し気まずそうに話しかけてきた。
周りの子は事情を知ってるから、彼女に向ける視線を鋭くする。
私は驚きの方が勝って、何でか分からないけど嫌がらせをされるわけじゃないって思えた。











『いいよ』



「ちょっとAちゃん！」



『大丈夫だって、話すだけ』











私はスッと立ち上がると、彼女に大人しくついていった。













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「本当にごめんなさい！！！！」



『えっ』











人気のない廊下に出るなり、90度に頭を下げられて流石にちょっとたじろぐ。
彼女は今にも泣きそうな顔をしていた。多分本心なんだろう。










「私、本当最低なことしちゃったのに、A言い返しもせずにさぁ…。謝って許してもらえることじゃないって分かってる…けど、あの日何も言えなくて家帰ってすごく後悔して…」



『…うん』



「ひどいことしてごめん。裏切ってごめんなさい」











ついに、彼女はポタポタと涙を流し始める。
やっぱり、素は悪い子じゃないんだよ。
恋は時に人を狂わせるから。


こういう素直な所を私は好きになって友達になった。











『謝ってくれて嬉しいんだけど、許されないって決めつけるのやめてもらえる？』











私の言葉に彼女は頭を上げた。











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