多分い じめられてます【灰谷蘭】

36、チャラ男先輩が現れた ページ36

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『……流石に予想してなかった』










目を閉じれば、さっきの蘭くんの冷たい顔と声。


「可愛い」なんて言ってもらえなくても、皮肉くらいは言ってくれるだろうと思っていたのに。
興味なし。ノーリアクション。


やっぱり少し変わったからといって、いじめられっ子はいじめられっ子のままらしい。










『やっぱ諦めなきゃダメかな…』









元々住んでいる世界の違う人だ。
それなのに、私が勝手に好きになっただけ。
あのリアクションだって、当然のこと。


でもやっぱり、少しだけ期待しちゃうじゃんか。
こんな惨めな思いするなら、優しい蘭くんなんて知りたくなかった。


やっぱり前にクラスの女の子に言ったことは本当だったのかな。










「…どーしたの、そんなところで落ち込んじゃって」



『え……』










誰もいなかったはずの中庭にいたはずなのに、目の前に先輩と思われる男の人が立っていた。
初対面だけど、何となくわかる。
この人は猫を被った蘭くんと同じ匂いがする(※つまりチャラい)。


いやでも、恋愛のこと詳しそう。
もうどうにでもなれ！！









『あの…私って、どうしたら可愛くなれますか？』



「へぁ！？もう十分可愛いと思うケドッ…」ｽﾞｯｷｭｰﾝ









誰でもいいから縋りたくて、そんな突拍子もないことを聞いてしまった。
その人は私を頭からつま先まで品定めするかのような視線をよこした後、満足そうに笑った。









「そうだな〜、スカート短くしちゃえば？」









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