多分い じめられてます【灰谷蘭】

21、蘭くん！？ ページ21

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少しだけ蘭くんが元気になったような気がした。
きっと気のせいだけど、遊びに誘ってみて良かった。


この後もどこかへ行こうかな。
もう流石に帰った方がいいかな。
そんなことを考えていた時だった。









「見ろよこの財布！拾ったんだけど、謝礼10割貰ってやろーと思ってw」


「うわー、お前最低すぎwwww」










少し離れた席でそんな下品な笑い声が聞こえて来た。
私より少し年上…、大学生らしき男の人が2人いる。
はっきりとは分からないが、黒い財布を掲げている。


あの人たち、絶対不良だ…。
いや、蘭くんもそうだけど、蘭くんとは違って危ない方の不良。









「そろそろ帰るか〜！この金で会計しちゃお」









蘭くんも気が付いたようで、何とも言えない顔でその人たちを見ていた。
お会計をするということは、レジに近い私たちの席を通ることになる。
関わったらヤバそうだし、スルーしておこう。


会話を盗み聞いていたことがバレないように、私は俯いた。
その時である。










「ってぇ！？」


「たっちゃん！？」










不良の前を歩いていた男の人が盛大にこけた。
後ろの男の人が慌てて駆け寄る。


起き上がった「たっちゃん」と言われた人は、ぐわっと蘭くんを睨みつけた。










「てめぇ、今何した？！」



「あー、すみませーん」









蘭くん！？
私は驚いて蘭くんを見るが、蘭くんは涼し気な顔でさらなる爆弾を投下した。










「俺って足長いから〜♡」



「ふざけがって！殺すぞ！？」



『ええええええ…！？』









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