12、雨宿り ページ12
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『これで次はちゃんと動けるようになるといいんだけど…』
「前よりはマシになるだろ」
あれから、バスケットボールを片付け帰路についた私たち。
蘭くんと何気ない話をしていると、ポタ…と雫が頬に落ちた。
上を見上げると、続いてポタポタと雫が落ち始める。
やがて、空が黒くなって雨が降り出した。
『どうしよう、傘持ってない…。夕立っぽいしすぐ止むかな…』
「とりあえずどっかで雨宿りしようぜ」
『わっ』
あいにく傘を2人とも持っていなかった。
蘭くんが私の腕を引っ張り、雨宿りする場所を探す。
その間にも雨は激しくなっていった。
しばらくして、シャッターが閉まったお店の前に屋根を見つけた。
『止みそうになかったら、駅まで走ろうかな…』
屋根には入れたものの、もう全身ビショビショである。
どうせ濡れているなら、簡単にタオルで拭いて、
そのまま電車で家に帰った方がいい気がして、屋根から出ようとする。
すると、蘭くんに腕を掴まれた。
「お前、電車通学だっけ」
『そうだけど…、どうしたの？』
「その恰好で電車乗んの？」
『へ…？』
蘭くんに言われた意味が分からず、蘭くんの視線の先をたどる。
夏服である私は、見事に下着が透けていた。
ぶわわ…と効果音が付きそうなほど、顔が熱くなる。
『……教えてくれてアリガトウゴザイマシタ。あと、お見苦しいものをお見せしました…』
「このままじゃ帰れねェだろ。俺の家この近くだし、寄ってけよ。着替えくらい貸してやる」
蘭くんは気まずそうに視線を逸らし、そう言う。
そんなの申し訳ない。
私はブンブン首を振った。
『いや、でも、そんな！』
「俺のせいもあるからな。俺に勉強教えてバスケやって、それで遅くなっただろ。俺のせいで風邪引かれたら、俺が嫌なんだよ。お前の為じゃねェって」
『それでも…！』
「いいから、こっち」
でも、グイーっと蘭くんに引っ張られる。
どうやら私に拒否権は無いらしい。
「とりあえず、それ着とけ」
『うわっ』
そういって被せてもらった蘭くんのブレザーはめちゃくちゃいい匂いがした。
…変態じゃんか私。
私の為じゃないって分かってるけど、やっぱり蘭くんは優しいんだ。
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トめAと@カド松(プロフ) - ちょこれーとさん» え、うれしいヾ(｡>﹏<｡)ﾉﾞ✧*。 頑張ってくださいね！ (2022年8月1日 18時) (
レス) id: 1997f03d67 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - トめAと@カド松さん» もうすぐ完結の予定です！あと、イラスト拝見したことがあります！！めっちゃ上手ですね！！ (2022年8月1日 16時) (レス) @page38 id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - きゃー!!いい展開になってきたー!! (2022年8月1日 7時) (レス) @page38 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - ゆきみ大福さん» あっ、マジですか！？苗字でも名前でもよくありますもんね！被っちゃってすみません…！笑 (2022年7月31日 22時) (レス) id: 3d98585397 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみ大福 - おぉう…私したの名前みなみw (2022年7月26日 11時) (レス) @page2 id: 0b7a4ff9a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこれーと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時：2022年4月6日 12時
