両想い*15 ページ16
・
『…そ、それでですね千冬サン』
「はい?」
『話はもう1つあるんですけど』
ついカタコトになり目が泳ぎ始める。
話というのが何か見当もつかないであろう千冬は、黙って次の言葉を待っていた。
流石に合格したって話の後に暗い話はしないから、変に緊張しなくていいのに。
…まぁ、伝えんのは結構恥ずかしいけどさ。
前よりだいぶ素直になれたであろう私にも、伝えるのには相当な勇気がいった。
けど、約束したから。
『うちね、毎年春休みに旅行に行くんだけどさ…』
「はい…」
『今年は私、うちに残ることにしてもらったんだ』
緊張で身体が強張る。
けれど、今逃したら一生言えないかもしれないから。
力を振り絞って私は、頭に?を浮かべている千冬に向かって言葉を続けた。
『千冬、うちに泊まりに来ない…?』
「え…!」
不思議なんだ。
暇な時に浮かぶのは千冬の顔で、
何か楽しいことがあった時は千冬にも話したいって思えて、
何か辛いことがあった時に1番に相談したいのが千冬なの。
ずっと
私のために泣いて笑ってくれる人。
ストレートに気持ちを伝えてくれて、ずっと背け続けていたことにも向き合わせてしまうような優しくて強い人。
どんな私でも好きでいてくれる人。
それが千冬なの。
「それって…」
『その…心の準備ができた…っていうか…』
千冬は一瞬顔を背けると、少し赤くなった顔を私に向けた。
頬に優しく手を添えられる。
「よ、予定空けとくんでじゃあ…」
『まだ日にち言ってないよ?』
「あ…」
帰ろうとする千冬を引き留める。
何も怖くない。不安もない。
千冬の言動がすべて愛おしく思えてしまう私は、相当重症かな。
『千冬、大好き』
「っ…」
耳元でお泊りの日にちと共にそう伝えると、
寒さで赤くなっている耳が更に赤くなる。
「言い逃げズリィ…、俺もッス」
『ズルいのはどっち』
本当、千冬には敵わない。
頬に触れた柔らかな感触がしばらく残っていた。
・
健全に完結しようと思ってたのにフラグ付きそうで草
どうするかは未定…
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ミルメーク味雪見だいふく - す、好き!めっちゃニヤニヤしちゃいました!(^ω^) (2022年4月12日 21時) (レス) @page23 id: c9a330a0be (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - しらたまさんさん» コメントありがとうございます!こちらも書いていてすごく楽しい作品でした!他のも頑張ります! (2022年3月19日 11時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
しらたまさん - めちゃくちゃキュンキュンする小説だったぁ、、、最後とかもう、、あんまりよく読めなかったから内容が入ってこなかった(←キスとかでもめっちゃくちゃ照れる人)千冬くん可愛かったです!他の小説も頑張ってください! (2022年3月19日 2時) (レス) @page24 id: f9785f1ea6 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - とちこさん» コメントありがとうございます!終わり方下手くそで申し訳ない…(笑)年下って感じですよね千冬はもう!ここまで読んでくださってありがとうございました! (2022年2月28日 17時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
とちこ(プロフ) - 完結おめでとうございます😭💕もう終始キュンキュンしっぱなしで大好きでした🥰やっぱり年下千冬いいですね! (2022年2月28日 17時) (レス) @page24 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2022年1月22日 20時