7、話を聞きたい ページ7
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今日、エルさんは東卍の人と遊びに行くらしい。
その情報はお兄ちゃんから仕入れたから確実だ。
私はエルさんの学校へ向かい、ある人に会いに来た。
『あの、すみません。』
「何ですか…」
『前の…エルさんについて話を聞きたいんですけど。』
そう、会いに行ったのはあの例の女の子。
前、エルさんにひどい仕打ちを受けた子である。
顔は覚えていたし、この子を助けたという千冬に色々聞いたら学年やクラスも分かった。
私がそう切り出すと、その子の眉が吊り上がった。
「何ですか。あなたもエルちゃんの仲間!?私を笑いに来たんですか!?」
まぁこうなることは予想していた。
私は声を荒げるその子にある物を渡す。
「え、これ…」
『水溜まりに落ちたから、入ってた袋は汚れたんですけど…。中のクッキーは無事だったので、どうぞ。千冬に直接渡してください。』
前、エルさんによって捨てられたプレゼントである。
包装紙は泥水で汚れたが、丁寧に包んであったため中のクッキーは割れておらず無事だった。
賞味期限もまだまだ先。
落ちる汚れは拭いて、簡単に包んだそれを手渡す。
「ありがとうございます!ごめんなさい、勝手に決めつけて怒鳴ったりして。」
『いえ。それに謝るのは私の方です。昨日見てたけど助けられなかった。』
「そんな!あなたは悪くないですよ!」
『必ずエルさんのこと、何とかします。でも昨日は、見捨てる形になってしまってすみません。』
昨日、突っ込めば取り返しのつかないことになっていた。
とはいえ、見捨てる形になったことは後味が悪かったのだ。
その子は優しく笑うと、許してくれた。
この子がブス?冗談でしょエルさん。
『私は千冬の隊の隊長の妹です。場地Aって言います。』
「私は椎名莉々と言います。クッキー、わざわざありがとう。」
『いいんです。それで、千冬に渡すついでに話を聞かせて欲しいんですけど。』
「うん、もちろん!」
エルさんはいない。
でも、ここで話すのはやめておいた方がいい。
一番安全で、なおかつ千冬を呼び出しやすい場所。
私の家だな。
『私、千冬と同じ団地に住んでるんです。そこで話を聞いてもいいですか?』
「うん!」
莉々さんは人のいい笑顔を浮かべながら、そう頷いた。
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ミャウン⭐️ - 美人羨ま〜 (2022年4月4日 12時) (レス) @page18 id: e85af83036 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 作者の好きが集結した作者好みの夢主ちゃんです!まさに!笑 コメントありがとうございます!! (2021年11月23日 12時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
橋に生息する桃 - 夢主ちゃんカッケーっすね。もうカッケーとしか言えんです。 (2021年11月23日 12時) (レス) @page36 id: aad490b727 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 一匹の虎さん» コメントありがとうございます!悪女をこてんぱんにできる作戦があるなら、ぜひとも遭遇してみたいものですね!笑 (2021年11月13日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - カルナさん» 本当に申し訳ないんですけど、作者はアニメ勢な上作品の結末はある程度考えてあるので難しいです…。本当にごめんなさい!またいつか天竺メインのも書いてみたいです!笑コメントありがとうございました! (2021年11月13日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2021年9月23日 12時