東卍の姫が悪女らしいので何とかしたい。【東京リベンジャーズ】

10、三ツ谷くん ページ10

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「呼び出して悪いな、三ツ谷。」




「いいけど、どうしたんだよ。」






お兄ちゃんは行動が早い。


次の日には三ツ谷くんを連れてきてた。


三ツ谷くんのところの妹ちゃんはまだ小さいから、エルさんの餌食にはならないと思う。


味方を増やすのは必要だけど、それで傷付く人を増やしては意味がないから。






『単刀直入に言うと、エルさんに自分から関わらない方がいいです。』






引っ張ってもしょうがない。


私は事実を簡潔に述べた。


避けるのはあまり良くない。


ただ、傷付く人を減らすためにも自分から関わるのはやめた方がいい。






「理由、聞いてもいいか？」




「おう。」






やっぱり三ツ谷くんは、動揺するような人じゃなかった。


話を聞いてもらえるだけでもかなり大きい。


まだ物証はないので、莉々さんから聞いたことや私がこの前見たことを話した。






『…信じたくないなら、信じなくて結構です。でもこれは事実。』




「俺らが嘘吐いてるように見えるか？これも、三ツ谷だから話した。」






三ツ谷くんは話を聞いて険しい顔で少し考えこんでいた。


キツイ言い方になってしまったが、仕方がない。


エルさんを信じようとする人には嫌悪しか湧かないから。


三ツ谷くんは俯いていた顔をあげる。






「そっか…。信じたくはねぇけど、2人が嘘ついてるようには見えねぇ。」




『じゃあ…』




「うん、信じるよ。」




『ありがとう、三ツ谷くん！』






良かった。


東卍の人が完全にエルさんに堕ちる前に、気付けて良かった。






「信じてくれてよかった。でも、まだマイキーには言うな。」





『今の状態でそれをしたら、マイキーくんが壊れちゃう。』





「分かった。」






三ツ谷くんの顔、嘘をついているようには見えない。


信じてくれてよかったという安堵が遅れてやってきた。


でも、まだマイキーくんには言えない。


あれだけ信じている人がこんな人だとわかったら、壊れてしまいそう。


マイキーくんは良くも悪くも人に影響されやすい人だと思うから。

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