25、動機なら ページ25
・
『エルさんってズルいですよね。
自分を守ったまま人を陥れようとするんだもん。』
「…貴方もよっぽど性格悪いと思うけど?」
『誰もいいとか言ってないですよ。笑』
エルさんを追い詰めて離さない所とか。
泳がせているみたいな今の状況とか。
こうやって挑戦的にエルさんに話す所とか。
私は結構性格がねじ曲がっているのかもしれない。
でも後悔も恐怖もなかった。
『動機なら分かってます。
「な、何でそれを…!?」
『何でって…私の幼馴染なので。』
私が彼の名前を出すと、明らかに動揺した彼女。
星くんは私の幼馴染で、エルさんと同じ学校に通う男の子だ。
彼に幼馴染以上の感情はないけれど、優しくて顔もかなり整っている。
もちろん、エルさんが彼と同じクラスだと分かれば、忠告するに決まっている。
私の大切な幼馴染。当然だ。
『恋愛はゲームだ…みたいな感じですか?酷いことをするんですね。
まぁ星くんは思い通りにはならなかったみたいですけど。』
私は鞄から白色の手帳を取り出す。
それを見ると、明らかに青ざめて見せた彼女。
私はそっとページをめくり、そのままエルさんの手に手帳をのせた。
『すごい、星くん以外はクリアしたんですね。』
そこには彼女のクラスメイトの男子の名前が箇条書きにされていた。
星くん以外には、名前の隣に〇が書かれている。
『マイキーくんが好きなんじゃないんですか?他の人はどうか知らないですけど、星くんは騙されないですよ?』
「…何なのあの男!他は適当に褒めとけばオチたのに!」
そう、彼女はクラスメイトの男子全員に告らせる…というゲームをしていたのだ。
もちろん思わせぶりなことをしておいて、最後は容赦なく振る。
早々に彼女の本性に気付いた私が星くんに忠告すると、告白現場にて生徒手帳に何か書き込む彼女を彼は目撃した。
星くんは自分にしつこく話しかける彼女、エルさんにフラれたという数々の友人。
頭の切れる彼のことだから、すぐにすべてが繋がった。
極めつけは、証拠となる生徒手帳を彼の前で落としたエルさんだ。
マヌケとしか言いようがない。
『やっぱり私、貴方のことは許せないです。』
私はエルさんにそう言い放った。
1241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミャウン⭐️ - 美人羨ま〜 (2022年4月4日 12時) (レス) @page18 id: e85af83036 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 作者の好きが集結した作者好みの夢主ちゃんです!まさに!笑 コメントありがとうございます!! (2021年11月23日 12時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
橋に生息する桃 - 夢主ちゃんカッケーっすね。もうカッケーとしか言えんです。 (2021年11月23日 12時) (レス) @page36 id: aad490b727 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 一匹の虎さん» コメントありがとうございます!悪女をこてんぱんにできる作戦があるなら、ぜひとも遭遇してみたいものですね!笑 (2021年11月13日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - カルナさん» 本当に申し訳ないんですけど、作者はアニメ勢な上作品の結末はある程度考えてあるので難しいです…。本当にごめんなさい!またいつか天竺メインのも書いてみたいです!笑コメントありがとうございました! (2021年11月13日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2021年9月23日 12時